会社が長期株主を優遇する5つの理由

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日本では「長期株主」を優遇する会社がとても多いです。

株主優待という制度をご存知の人も多いでしょう。

株式投資を行なっていれば「株主優待」という言葉を頻繁に耳にしますが、実は株主優待は日本独自の制度と言っても過言ではないほど株主優待制度は他国では普及していません。

外国では「物はどうでも良いからマネーを払え!」と考える投資家が多いため、株主優待制度は普及しないのです。

逆に日本は「無料で貰える物を好む人」が大変多いから、株主優待という独自制度がここまで発展しているのです。


企業の中には「長期株主優待制度」を導入して長期株主を獲得しようとすることも多いです。

例えば私が株を保有しているビックカメラ(3048)という会社は、1年以上株を保有していると商品券を多めに頂くことができます。私は2年以上ビックカメラ株を保有しているので、通常の株主よりより多くの買い物券を受け取っています。

私が思うに、会社が長期株主にとって有利になる株主優待制度を整えているのは「会社のファンを作りたい」という目的があるからだと考えています。

投資家というのは不思議なもので、株の保有期間が長くなればなるほど「会社や株に愛着が湧く」という法則があります。

私が家電量販店で1番好きなのはビックカメラです。

何故かと言うと「株主優待券を使えば無料で商品を購入することができる」ので、他の家電量販店と違ってとてもありがたい存在として活躍してくれるからです。

ビックカメラ側からすれば「株主優待券だけを使用し、現金を活用しないで物を買われてしまうと利益が出ない」のが現状になりますが、長期優待制度のお陰でファンを獲得することに成功しています。

ビックカメラは「長期優待制度を通じて株の長期保有者を増やし、株価を安定的に伸ばすこと」に成功している企業です。

株価の上下が激しいとマネーゲームの対象となり、新規の長期株主を獲得するのが難しくなります。

新規長期株主を得ることができないと「会社のファン」を増やすのが困難になるため、長期株主優待制度を整えて株価を安定させるのは長い目で見て良策だと判断することができるのです。

 

もう1つ、会社が長期株主を優遇する理由が存在します。

「長期株主ほど会社の発展を応援しているから、その気持ちに応えるためにリターンを多くする」というのが長期優待制度を整える理由になります。

短期売買が悪いとは言いませんが、会社からすれば「株価の値上がりを狙った投機を行なう人」は別に好ましくないものです。

株の流動性を確保できるのが短期売買を行なってくれる人の利点になりますが、逆に言えばそれ以外に長所は見当たりません。「株価の変動を狙って利益を得る投機家」を多く獲得しても会社のファンを増やすことに繋がらないのです。

投機家やマネーゲームを楽しんでいる人達は「会社を応援する立場ではない」というのが真実です。

「それは違う、短期売買でも株を買っているだけ会社を応援している」という反論もあると思いますが、本当に会社を支援したいなら株を長期保有すれば良いと思います。

短期売買を行なっている時点で「会社に投資しているのではなく、マネーゲームを行なっているだけ」という自覚を持つべきです。

 

短期売買を実行している人が会社を応援しているとは考えにくく、企業側の立場から考えても「短期間の利益を目的にする株主」はありがたい存在ではないのです。

企業が求めているのは「長期間会社を応援してくれる株主」です。

これを別の言葉で言い換えると、「会社は長期間応援してくれるファン」が欲しいのです。

私はビックカメラで株主優待券を使って買い物をする人間ですが、私のような株主は多く存在します。

高い物を買うときに株主優待券を使用して商品の値段を割引し、足りない分は現金で購入することも可能です。(実際に私は3000円相当の株主優待券と6000円の現金を使用し、9000円のヘッドホンを買ったことがあります)

「株主優待券を充実させれば、株主の購入意欲が向上するので結果的に売上増加に繋がること」も多々あるのです。

全て株主優待券だけで物を購入されてしまうと会社は利益を出すことができませんが、長期投資家ほど会社を応援する意識が強いので、「現金を出して物を購入すること」を躊躇わないことが多くなります。

実際に私もイヤホンなどを購入するならビックカメラで買いたいと思っています。


ただ、不思議なことに「長期株主優待向けの株主優待制度」は非常に整っているのですが、「長期株主に対して配当額を増やす」という制度を整えている会社は全く存在しません。

私が推測するに、長期投資家に対する配当金支払額を増やすと「利益分配が不平等になる」というデメリットが発生するため、株数に応じて配当金支払額を変える方法を取っている会社が多いのだと思っています。

保有期間で配当金支払額を変えてしまうと、平等という観点から見ると好ましくないので実施している企業が存在しないのです。(法律的に無理という可能性もあります)

ただ、「株主に対する利益還元機会を平等化する」という考えを大切にするのであれば、長期株主に対する株主優待優遇制度は廃止するべきです。

実際に株主利益の平等化を狙った企業が株主優待を廃止することは非常に多いのですが、私は「会社のファンを増やすために長期株主を積極的に優遇した方が良い」と考えています。

株主優待が人気の株は、権利確定日が過ぎたら株価が大きく値下がりしやすいのがデメリットになります。

「株主優待目的」で権利確定日の直前に株を購入する投資家が多く、権利確定日が過ぎたらすぐに株を売却する投資家が多く存在するから権利確定日が過ぎた後は株価が大きく減少しやすいのです。

しかし、長期優待制度を整えていれば「権利確定日が過ぎても株を売却しない人が増える」ので、株価の大きな値下がりリスクを防ぐことが可能になります。

会社が長期株主を優遇する理由をまとめると以下のようになります。

1,会社のファンを増やすために株主優待優遇制度を整えている

2,株主優待優遇制度を実施することにより長期投資家が増えるため、株価を安定させる効果が期待できる

3,長期投資家が増えると長い目で経営を行なうことが可能

4,長期株主の購買意欲を高め、自社の売上高を高める戦略を実施することができる

5,権利確定日が過ぎた後の株価の大きな下落をある程度防止することができる

以上のメリットがあるため、長期株主を優遇するのは全く悪いことではないのです。

「株主に対して平等に利益を配分することができないのがデメリット」になりますが、少しくらい長期投資家を優遇しないと長期投資家を得るのは難しいので、長期投資家に対する優遇制度は歓迎しています。

 


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