サンフロンティア不動産 (8934)から学ぶ株式投資の醍醐味

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儲ける、儲けないの基準だけで株式投資を行っても良いと思うのですが、たまに企業が面白IRを発表するから株式投資はやめられないんですよね。

 

東証1部に上場しているサンフロンティア不動産(8934)が面白いIRを発表したのをご存知でしょうか?


出典 www.dai3.co.jp

これを見てください。

 

 

>平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

本日付けで開示させていただきました今般の公募増資の中止という行為に対し、謹んでお詫びを申し上げます。このような判断をいたしました背景をご説明申し上げます。
私は平素から市場は正しい、世の中は正しいと考えております。今般、増資を発表させていただいて以降、当社株式の価格は大きく下落いたしました。その事実を目の当たりにし、「今回の増資をこのまま実施させていただくことは正しいことなのだろうか」、「人として正しいことはなんだろうか」と何度も自問自答を繰り返してまいりました。

 

背景には、消費税問題や景況感の変化、ウクライナ問題や中国経済への懸念、米国の金融緩和縮小等の海外要因等に基づく市況の軟化ということもありますが、当社株価の大幅下落という事実を見ましたときに、明らかに市場からは今般の当社の増資に対し「ノー」という結論を突きつけられているということ。

そして、本来、事業とは常に社会との調和の中で行うものであるにも関わらず、現在の実態を鑑みると、今般の増資という行為そのものが「市場と調和していない」という思いに至りました。

 

また、不動産市況に回復の兆しがみられ、今後東京オリンピック開催を控える中、一段の成長を目指し資金調達を実施しようとした私たちの行為自体が、「まだお前たちにはその力はない」と天から警鐘を鳴らされた、言い方を変えれば天から啓示をいただいた、そのように思えてまいりました。

 

「いい気になるなよ」との神のお告げであり、ここで無理をして、リーマンショック当時のときのように将来に負の芽を作ってはならないと感じるようになりました。
今取り組むべきは、方針・戦略、ビジネスモデルを確固たるものとするべく、人財を育て、しっかりとした業績をつくっていくこと。そして、お客様視点で高い付加価値を創出し、全員の力でお客様の喜び、事業価値、社会価値を高め、株主の皆様に喜んでいただくこと。そのことこそが我々の使命だと悟ったわけです。

規模の価値ではない、規模は後からしっかりとついてくるものだと。今まで支えてくださった株主様をもっと大事にしなければいけない、今般の公募増資という行為は株主様を蔑ろにしていることだと考えたわけです。

 

「やっていることが違うぞ、正しくないぞ」というお告げであると受け止めました。今後も、身の程をわきまえ、しっかりと市場に寄り添いつつ、着実に事業を伸ばしていくことこそが大切なのだということを改めて思い知りました。
今般の公募増資の中止という行為は、当社グループの将来を決める大きな転換点であるという気がいたしております。今後も正しさを見つめ、深く考え、株主の皆様からの負託にお応えできるように、企業としてしっかりとした哲学をもって成長をしてまいりたく考えております。
株主の皆様、投資をお考えいただきました皆様には多大なるご迷惑をおかけいたしましたこと、深く陳謝いたします。今後ともご支援賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

 

出典 公募増資の中止に関するご説明 

 

面白いよなぁ。

 

何が面白いって、増資するにあたって「人として正しいことはなんだろうか」と何度も自問自答したというのが面白いのです。いや、自問自答することは良いことだし、凄く誠意を感じるのですがわざわざIRにこのような文章を載せるのが面白いのです。

 

>当社株価の大幅下落という事実を見ましたときに、明らかに市場からは今般の当社の増資に対し「ノー」という結論を突きつけられているということ。

 

そうですね。基本的に増資というものは株価が下がって当たり前なので。

 

といいますか、それは増資をする前から予測できたことだと思いますが……。

 

この文章の何が面白いって、天とか神のお告げとか言っているところなんですよ。

 

ぶっちゃけた話、増資をしたら株価が下がるのは一般論として当たり前のことなので神とか天はあまり関係ないのですが、それを「神のお告げ」だと言うのが面白いのです。

 

しかし、お告げかぁ。

 

>規模の価値ではない、規模は後からしっかりとついてくるものだと。今まで支えてくださった株主様をもっと大事にしなければいけない、今般の公募増資という行為は株主様を蔑ろにしていることだと考えたわけです。「やっていることが違うぞ、正しくないぞ」というお告げであると受け止めました。

 

素晴らしい考えだと思います。

ただ、何度も言うとおり公募増資は株価を下げる原因になるのは確かですが、神のお告げかどうかは関係ないと思うのですが……。それを言ってしまったら公募増資して株価を下げた会社は全て神のお告げに反していることになりますので。

 

でも、私は堀口社長が相当好きですね。


出典 www.sunfrt.co.jp

私は面白い人がとても好きなので、こんな名文を書く堀口社長が気になって仕方がありません。本当に面白いです。まさか公式IRで神だのお告げだのという言葉が見れるとは思っておらず、この文章は超レアです。

 

しかも面白いです。

 

文章全体を読むと株主を大切にしていることが伝わってくるので、堀口社長はとても素晴らしい経営者だと思っているのですが、ごめん。これは面白いわ(笑)

 

言っていることはまともなんですよ。

 

堅実にこつこつと成長を遂げる。株主を大切にして公募増資を中止にするというのは非常に的を射ています。言っていることは正しいのに、神だのお告げだのなんだの言い出しているから面白味が倍増しているわけです。

 

私は堀口社長好きだなぁ。

 

サンフロンティア不動産の公式ホームページを読むと、「世界一お客様に愛される不動産を目指す」と記載されています。

人間として最も大切な倫理観や規範、人としての正しさを重視するサンフロンティア不動産はかなり私好みの株です。私はこういう会社は大好きです。

 

「利他」という社是を掲げているのも良いですねー。

 

なかなか言えないんですよ、利他なんて。私も「自分が利益を得たければ、人様に利益を与えるのが1番良い」と考えている人間であるため、堀口社長の考え方や理念は強く共感します。

 

何気にサンフロンティア不動産は売上高や純利益を伸ばしていますし、持続的成長を遂げて増配を維持しているのが良いのです。割安性はそこまで長けていませんが、業績を見るとかなり優秀な株だと評価することができます。

 

サンフロンティア不動産は決して糞株ではありません。

 

ただ、IRは面白すぎて仕方がないというのが本音です。

 

私は、「真面目な人が偽りなく本心を晒した文章を書く」のが1番面白いと思っており、今回のIR文章も堀口社長の真面目な性格が反映されていると分析しています。

 

しかし経営で神のお告げとか取り入れるのって凄いですね……。

 

無理な増資を行わず、堅実経営を保って事業拡大を成し遂げようとするサンフロンティア不動産を私は熱烈に応援したいです。手堅いビジネス戦略は私好みになるため、サンフロンティア不動産は今後も注目していきたい株になります。


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