たった1人からスタートした出版社のアルファポリス(9467)

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アルファポリス(9467)は近年の上場企業としては珍しく、出版業務を行って上場を果たした会社です。


出典 www.amazon.co.jp

出版業界は斜陽化が進む中、アルファポリスは年々売上高と営業利益を上げ続けている成長企業として高く評価されていますが、なぜアルファポリスは増収を成し遂げることができるのでしょうか。

アルファポリスは2000年に設立された会社で、最初は梶本雄介社長がたった1人で事業を行っていました。

創業当初は運転資金も乏しく、普通のやり方を取っていたら既存の出版社に勝つことはできません。そこでアルファポリスが取った戦略は「インターネットを利用して将来性の高い作品を見つけ、出版化する」という手法です。

普通、新人作家を発掘したければ自社で新人賞を開催し、そこから応募された作品の中から大賞などを決め、出版化にふさわしい作品を選ぶのが普通でした。

しかし、この選考方法にはデメリットも存在し、「選考員の好みで出版化される作品が選ばれてしまう」ということがあるのです。大ヒットを記録したバトルロワイアルも最初は新人賞で落ちてしまったという過去が存在します。

そこで梶本雄介社長が思いついたのは「読者目線で本を出版化する」という仕組みです。

ネットが普及した影響により、インターネット上で様々な作品が公開されるようになりました。その人気作をピックアップして自らオファーし、編集業務を通じて更に作品のクオリティを上げ、商業出版を通じて売れる作品を創り上げるのがアルファポリスが成功した理由だと言えるでしょう。

出版社でありながらインターネットを使用して優秀な作者を積極的に開拓するアルファポリスは、「インターネットで人気が出ている作品を商業化することに長けている会社」だと解釈することが可能です。

しかし、この戦略は差別化に成功しているわけではありません。

今は大手出版社や中堅出版社も編集者が自ら行動してインターネットを使用し、インターネット経由で将来有望な著者を探しているのです。逆に言えば他の出版社が手を出すまでにアルファポリスのやり方は効果的だと言うことができます。

ネットで人気が出た作品は商業出版でも成功する可能性が高いのです。

たった1人からスタートした出版社のアルファポリスは、今は販売部数100万部を超えたライトノベル『ゲート』のアニメ化も決定するなど、成長力が高い会社として知られています。

今は出版業をメインとして行っていますが、将来的にインターネットの総合エンターテイメント会社を目指しています。インターネットから発掘した優秀な作家をスカウトし、大ヒット作品を生み出すアルファポリスは今後も注目したい会社の1つです。

インターネットを活用して大成功を収めたアルファポリス。ネットの力を存分に活かし、出版業の業績向上を成し遂げるのは現代に合ったビジネス戦略だと言えるでしょう。


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