ブラック企業で赤字を出す会社は一番救いようがない

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ブラック企業なのに赤字を出すって、本当に救いようがないよなぁ。


ブラック企業の定義は曖昧ですが、要するに「労働基準法を守らず、作業員を駆使して人件費を下げる戦略」を取っている会社がブラック企業です。

株式投資.jpで何度も述べてきましたが、そもそもブラック企業は「儲からない業界に属しているから必然的にブラックにならざるを得ない」という事情があることを理解しなくてはいけません。

外食産業の大半はブラック企業だと言われていますが、これは外食市場が儲からないからです。

店舗の維持費や電気代が多くかかり、人件費も支払い続ける必要がある外食ビジネスは決して儲かる業界ではありません。

「サービス残業を強制してブラックにしないと会社が成り立たないよー」



「だからブラックにします。人件費削減して利益を出すためにこれしか方法がないんです」

 

これが実情です。

 

ホワイト企業が存在するのは「自社商品が高利益率を保っており、既存収入が十分に確保されている」からホワイト経営を実施できるのであって、業界の情勢が暗い会社はブラックになるしかないですよ。

だってホワイト企業になったら人件費で経営が圧迫され、ますます利益が出なくなりますから。

私自身はブラック企業は好きではないのですが、「ブラック化しないと利益が出せないビジネスを実施している時点でどうしようもないよね」と感じます。

例えばブラック企業が多いと話題の外食産業が皆、「社員に残業代を支払います。年間休日も増やします。むしろ残業させません。社員の幸福第一です」というホワイト経営を実施したらどうなるでしょうか?

赤字になるだけですよ。

ブラック経営の1番の長所は「安い人件費で労働力を確保できる」ということです。

企業はそもそも人件費を増やしたくないのです。人件費を減らせば減らすほど会社の利益は伸びるので(数字だけを見ると)、儲かっていない会社は人件費を削減することに専念しています。

「外食企業がホワイト化したら赤字になるというのは言い過ぎ」という意見もあるでしょう。

仮に外食企業がホワイト企業に進化した場合、向上が予測される人件費を他の収入で補わなければいけません。

 

自社商品の値上げを行なったり、食材の原価率を低めたりするのが現実的に考えられる対抗策になりますが、こんなことしてたら客離れが勃発しますよ。

ただでさえ過当競争に晒されている外食産業で「値上げ路線」を実施するのは大変厳しいです。食材の原価率を下げるのも問題で、「食材原価率を下げて商品の味が落ちれば客離れが加速する」というのは誰でも予測することができます。

「客様離れ」を防いで利益を上げたければ、自社サービスの質を落とさない努力をする必要があります。

 

「儲からない業界だから人件費を削減する戦略を実施するしかない」というのは実は苦肉の策なんですね。ブラック企業批判が根強い日本ですが、安易にブラック企業を批判するだけに留まるのではなく、「ブラック化しなければいけない事情」も加味して考えるべきです。

投資家の立場で考えると、「ブラック化しなければ利益が出ない会社」は根本的にビジネスモデルがダメなので、はっきり言って投資する価値はないです。

 

サービス業や外食業がブラック経営を行なっていると「不買運動」を起こされて客足が遠のくリスクもありますし、実はブラック経営はそこまで有効ではないのですね。

「理想を言えばホワイトが1番だけど、ブラックしないと利益が出ないから仕方ない」というのがブラック経営を実施している企業の本音になります。

 

業界の事情、会社のビジネスモデルの問題なども把握した上で私の意見を申し上げますが、ブラック企業で赤字を出している会社は救いようがないですね!

 

「人件費を削減するブラック戦略」を取っているのに赤字になるというのは、ビジネスモデルが悪い証拠です。作業員の立場で考えても報われないですよね。

頑張って働いているのに会社が赤字となっては浮かばれません。

将来性もないですし。

「ブラック化しても利益が出ない」というのはブラック経営が問題なのではなく、ビジネスモデルが根本的な原因になっているのでどうしようもないんですね。

ビジネスモデルがダメだといくら努力しても報われないので、無駄な努力はとっとと終わらせるべきです。努力を信仰している人は「努力は必ず報われる!」と思い込んでいますが、ビジネスの世界はそんな甘いものじゃないですよ。

いくら努力してもビジネスモデル自体がダメだと全てダメです。

賢明な投資家であるあなたは、この事実を理解した上で「ブラック企業で赤字を出している会社」について考えてみましょう。


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