赤字会社も努力している

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たまに「赤字会社の経営者は遊んでばかりで、企業努力していないから赤字になるんだ!」という意見を述べる方を見かけるのですが、それは大いなる誤解です。

全てとは言いませんが、赤字会社の経営者の大半は努力しています。


資金調達をしたり、コストカットを徹底したり、新規事業に取り組んだり、黒字企業に負けないくらい努力しているのが赤字会社の社長です。

赤字会社というのは「働ければ働くほどお金が減っていく状態」になるため、赤字経営を続けていて努力をしない方がありえないのです。

赤字会社の大半は資金繰りに困っているので、「一刻も早く赤字から脱しないと倒産危機に陥る」のが赤字会社が抱えている問題です。

 

そもそもなぜ、「赤字会社の経営者は努力していない」ということになるのでしょうか?

努力する=黒字になる

努力しない=赤字になる

ビジネスを上記のような形で捉えている人も若干数いらっしゃいます。

実際のところ、努力はとても大切ですが「方向性を間違えた努力はただの徒労」であり、勝利へ導く戦略が確立されていない状態で努力を続けても無駄に終わるのです。

適正な戦略を練っていない状態で努力しても意味はありません。

地図を持たない状態で太平洋を泳ぎまわるくらい無謀です。

創業時に赤字になるのは仕方がないのですが、ある程度経営を続けているのに本業が赤字になっている会社はかなりヤバいです。何がヤバいかと言うと、「本業事業が斜陽になっている可能性が高いので、伸びしろの薄い業界で努力しても焼け石に水」となってしまうのです。

 

例えば新聞の印刷機を売っている会社があったとします。

「新聞専門の印刷機」を販売している会社は間違いなく斜陽産業に属しています。新聞の購読者数が減り続けている現状で、個人が一生懸命努力しても「需要が薄い商品」を販売している時点で未来がないのです。

ビジネスの世界は非常に厳しいです。

需要がないものは売れません。需要がないから赤字になるのであり、需要が開拓できないジャンルでいくら努力しても無駄に等しいのです。

いや、はっきり言いましょう、労力の浪費です。

私は努力暫定派です。

「努力することは素晴らしい!」と思っていますが、「無駄な努力ほどくだらないものはない!」とも考えています。

例えばお金持ちになりたいのに下請け企業で雇われの身で働くのは、適切な行動でしょうか? 

本当に未来があるでしょうか?

勤めている会社が優れた自社商品を開発し、どんどん業績を伸ばしていれば自分も恩恵を受けられる可能性がありますが、「そもそもビジネスモデルが陳腐で斜陽産業に属している会社」で働いても未来があるわけがないのです。

いくら努力しても給料に反映されないのは、その会社が儲かってないからです。

会社が儲からないのは需要がない商品を販売しているからです。または競合が激しく、熾烈な価格競争が発生しているからです。

飲食業界がブラックだと言われるのも「飲食業界自体が過当競争に晒されており、人件費を削減しないと儲からない業界体質」になっているからです。そのため、個人がいくら努力したところで状況が劇的に変わることはほとんどありません。

 

私が言いたいのは「努力しても無駄ですよ」という冷めた結論をあなたに伝えたいのではなく、「報われる努力と報われない努力がありますよ」という真実をお知らせしているのです。

斜陽ビジネスを行なっている会社に未来はありません。

今後も業界の衰退が進めば「業界全体のパイ」が狭まっていくので、いくら努力しても赤字から抜け出す可能性は低くなります。

例えば人口が減少し続けている地域でホテルを運営している会社があったとします。

この場合どうしますか?

宣伝するために広告をばらまくのも1つの手でしょう。

しかし、「人口減少が続き、確実にパイが狭まっている状態」で広告をばらまいても永続的な効果は期待できないのです。

広告戦略を展開すれば一時的に売上を高めることができますが、それにも限界があります。

結局、赤字会社の大半は努力をしているのですが、「努力しても赤字になる」のが現状になります。

ニーズがないから赤字になるのであって、長年経営を続けて赤字になっている会社は「ビジネスモデルが有望ではない可能性が高い」のです。

 

そのため、赤字会社は努力を続けて黒字回復を果たすのは可能ですが、未来が明るいと言い切ることはできません。

株を買うなら「会社がどのくらい努力しているか?」という点を重視するのではなく、「どれだけ優れたビジネスモデルを築いているか?」という部分に注目して投資してください。

サービス残業を強制されて社員がいくら一生懸命頑張っても、業界競争が激しかったり斜陽産業に属していたりすると努力は本当に意味がないのです。

そもそも努力するのは「結果を出すため」であり、結果を出せない努力はただの徒労であるという考えを抱かなければいけません。

日本は努力賞賛主義思想の人が多いのですが、無駄な努力は無駄であることを理解する必要があるのです。


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