企業理念を設定するのは非常に重要です。
企業理念というものは「組織の向かうべき道」を定める方針であり、企業理念が明確ではない会社はどこに進んでいけば良いのか分からなくなってしまいます。
企業理念を設定し、企業理念に沿った経営を続けることによって社内の団結力が増し、向かうべき道に向かって歩み続けることが可能になります。
ここまではただの一般論です。
中小零細だろうと大企業だろうと、どこも企業理念を設定しています。
問題なのは企業理念を社員に浸透させること。
いくら立派な理念を掲げても「誰も企業理念を知らず、理解していない状態」だったら全く意味がありません。企業理念というものは基本的に面白くなく、創業社長以外大して気にしていないことがほとんどです。
企業理念を重視している社長は自社社員に対して「企業理念や会社の方向性」を語りまくりますが、これ、意外と効率が悪いです。
そもそも相手に話を聞く気がなければ何を言っても無駄です。
「ウチの社員はちゃんと話を聞いてくれる。だからウチの会社は企業理念が浸透しているし、朝礼でも毎日言わせている」という社長もいらっしゃいます。
これ、本気で言っていますか?
そもそも社長の立場を利用して社員に企業理念を語っても、それは「自分の強い立場」を活用しているだけです。
あなたの会社の企業理念なんて誰も聞きたくありません。
試してみたら分かりますが、その辺を歩いている人をとっ捕まえて「企業理念を聞いてくれませんか?」って質問してください。十中八九嫌がられますから。
社員が社長の話に耳を傾けるのは、「給料を貰っている立場だし、断れないから話を聞いているだけ」なんです。
逆に言えば自分がお金を払っている立場でなければ、誰も企業理念なんか聞きませんよ。
多くの社員は「嫌々聞いているだけ」なんです。まずはこの現実から理解しましょう。
「俺はいつも社員に対して生き方や経営方針を伝えている。俺の話をありがたがって聞く人は多い」という経営者を見かけると、私は「バカじゃないのか??」と本気で思います。
社員や従業員の方は「お金を貰っているから話を聞く」のです。
誰もあなたの話なんて聞きたくないんです。「社長がお金を払っているから社員は話を聞く。逆に言えば、自分の話を聞いて貰うためにお金を支払っているようなもの」なんですよ。
キャバクラでは女の子がチヤホヤしてくれますが、それと同じ理論です。
キャバクラはお金を使っているから女の子が話を聞き、褒め称えてくれるのです。
社員に対して企業理念を語るのも同じ理論で、「自分がお金を払っているから社員の方はお話を聞いてくれる」のです。
お金も何も払わない人間の訳の分からないご高説なんか聞きたいわけがないんですよ。
本当にあなたのお話しに価値があるならセミナーでも何でも開いてください。それでお金を受け取って持論を語れば良いのです。
それができている状態なら「社員が喜んで話を聞いてくれる」という意見も通用します。
「じゃあどうしたら良いんだ? 直接語る以外で企業理念を浸透させる方法があるのか?」と疑問を抱く人もいらっしゃると思います。
結局、企業理念というものは「その会社に興味があるか、社長自身に興味がある人」しか聞きたくないのです。自分の意見がどれだけ多くの人のニーズを満たしているから調べたければ、メディアを立ち上げるのが1番良いです。
例えば面白法人カヤック。
出典 www.kayac.com
面白法人カヤックは「つくる人を増やす」という経営理念を掲げており、この理念は内部・外部問わずめちゃくちゃ有名です。
IT業界に所属している方なら面白法人カヤックの存在をご存知だと思いますが、面白法人カヤックはめちゃくちゃ知名度に長けた会社です。
外部に対して積極的な情報発信を続けているから次第に有名になり、「多くの人が面白法人カヤックの話を聞きたい」と望むようになります。
その証拠に面白法人カヤックの代表である柳澤さんは数多くの媒体で持論を展開しており、面白法人カヤックの理念に賛同している人が多く面接を受けるという好循環を巻き起こしているのです。
ソース http://smallstepeveryday.blogspot.jp/2014/06/blog-post_29.html
良いですか、誰も普通の経営者の話なんか聞きたくないんです。
話を聞きたいと思える経営者は「偉大な成功を収めた一握りの人物」か、面白法人カヤックのような知名度に長けた会社の代表だけ」です。
その辺の中小企業の経営者の持論や、訳の分からない糞ベンチャー企業の代表の話なんて誰も聞きたくないんですよ。
誰も興味ないんです。
ニーズがないんです。
まずはこの現実を理解しないと企業理念を浸透させることなんて不可能です。
とはいえ、自社の企業理念を多くの人が理解してくれるようにならないと、「企業理念に共感した優秀な人材」を集めることは不可能です。
そこでお勧めしたいのが自社メディアを築くこと。
自社メディアを通じて積極的に情報発信を行ない、「自社に興味を抱いてくれる人」を沢山集める戦略を実施すれば良いのです。
当然のことながら、この戦略は難易度が高いです。
先程も申し上げた通り、「誰も中小零細やベンチャー企業経営者の話」なんて興味がないんです。
ブログを開設しようがサイトを運営しようが、ほとんどの人は経営者に対して興味がありません。だから人も集められず、「自社メディアを活用したwebマーケティング戦略」は失敗することが多いんです。
しかし、経営者や情報発信者に本当に魅力があれば、多くの人が耳を傾けてくれるようになります。
これは人間力の勝負です。
誰も興味が湧かない陳腐な話ばかりしていればサイトに人は集まりません。多くの人を惹きつける「魅力」があれば自社メディア運営も成功します。ただそれだけの話です。
「俺の話は立派だ! 絶対に役立つ!」という自信がある経営者は、是非とも自社サイトをメディア化して自説を語ってください。
多分、誰もあなたに興味を示すことはないでしょう。
もし、自社サイトメディア化戦略を通じて「自社の企業理念を多くの人に伝えること」ができたら、それは本当に凄いです。
理念に賛同してくれる同志が沢山集まるので、わざわざ求人サイトを利用する必要もなくなります。人材募集費を削減することができ、同じ未来を見つめて歩むことが可能になるため、組織内の団結力も高まります。
しかし、社長そのものに魅力がなければ「誰も話を聞いてくれない状態」になるのが当たり前なので、自分の魅力に自信がある方は「webを活用した企業理念浸透戦略」を実行させることをお勧めいたします。
企業理念を社員に浸透させる経営術
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