編集者という職業はなぜ人気があるのか

LINEで送る
Pocket

学生に人気のある職業の1つとして編集者という仕事が挙げられます。

この編集者という職業は本当に憧れの的なんですね。出版不況が続く中、なぜ編集者が人気があるのかという部分について注目したいのですが、実は私も編集者という人物には大変強い関心を抱いています。

 

編集者になるのはとても難しく、現段階で編集者になっている人は「過酷な就職試験を勝ち抜いたエリート」が大半です。

 

例えばこれ。

http://kodansha.saiyo.jp/2015/contents/guide/index.html

 

上記のリンクは大手出版社である講談社のホームページになりますが、このホームページを見ると「編集者になるのはいかに大変か」ということが分かります。

3937名の応募者がいる中、編集者になれるのはたったの16名です。

 

倍率どれだけだよ!という話ですよね。(倍率は約246倍です)

 

講談社は大手出版社ですが、中堅出版社の編集者になるのもとても難易度が高いです。先ほど解説した通り編集者という仕事は多くの人が憧れているため、「学歴が高い人が応募するのは当たり前」という状態になっています。

 

まあ、少なくとも私だったら絶対に編集者になれませんね。

なりたくないんじゃなくてなれないんです。恐らく書類選考で落とされるレベルでしょう。

 

だからこそ編集者という仕事は凄いと思うし、編集者として活躍している人は本気で尊敬しているのです。

 

特に人気があるのが漫画編集者や書籍編集者です。漫画編集者は『バクマン』が流行った影響によって注目度が増した職業になりますが、書籍編集者もかなり人気度が高いです。


出典 www.maniado.jp

書籍編集者に憧れる人が多いのは、「作家と一緒に1つの本を作っていく」という仕事に面白味を感じる人が多いからではないでしょうか。

作家と協力して二人三脚で売れる本を出すために切磋琢磨するという行為に魅力を感じている人は多いのです。ただ、その段階まで達するのに大変苦労するとは思いますが……(まず書籍編集者になるのも難しいし)

 

私は現在の担当編集者の方が本当に好きなのですが、その人を見ている限り「編集者という仕事は大変で、人格的に優れていないと勤まらないのだな」と思いました。

 

編集者にも色々な人がいらっしゃいますが、ネットで騒がれているように「作家や漫画家に対して威張る編集者」ばかりではありません。私は漫画家ではないので漫画編集者に関してはよく分からないのですが、1度だけ漫画家と編集者の打ち合わせ風景を見たことがあります。

 

私が編集者の方と打ち合わせをしているときに、漫画家と漫画編集者が隣で打ち合わせしていたのですが、気になって気になって仕方なかったのですね(笑)

で、聞き耳を立ててみたら結構漫画編集者の方が威張っている印象があったのですよ。その編集者は見た目はかなり若いのですが、あまり腰は低くないと感じました。

 

ただ、私を担当して頂いている編集者の方はメタメタに腰が低い人で、「こんな若造に対してここまで腰を低くして丁重に接するこの人は本当に凄いなぁ……」とつくづく思いました。

 

隣で漫画家と漫画編集者の打ち合わせを見たときに更にそう思いました。

 

大物作家に対して腰を低くするのなら分かるのですが、ぶっちゃけた話今の私は大物でも何でもなければ有名でもないですからね。

そのような人間に対して腰を低くして、失礼なことを全く言わないで気遣って頂いているというのが本気で凄いと思うのです。これもコミュニケーション能力の1つなのでしょう。

 

具体的なことを申し上げると「自分は絶対に奥の席に座らない」のです。

 

喫茶店で打ち合わせするときは奥のソファーの席の方が座りやすいのですが、それは作家に座らせるように心がけるのです。これも気遣いの1つです。

 

ちなみにその担当編集者の方は新人でも何でもなく、私よりはるかに年上の人です。更に言えば副編集長というとても地位の高い立場にいるのにもかかわらず、「私のように無名で生意気な若者に対し、積極的に気遣う」という人間性が本当に素晴らしいと思っているのです。

 

打ち合わせの際にケーキを勧めて頂いたこともあるのですが、それはお気持ちだけ受け取りました。

 

その理由は単純で「現在の私は出版社にとって赤字しか出していない人間」であるからです。

 

本を出すまでは仕方がないことですが、出版社や編集者の立場から見たら現在の私は「赤字を垂れ流している人間」でしかないんですよ。

打ち合わせをする際もコーヒー代という支出が発生しますし、そもそも「地位の高い人が担当編集者になり、何の本も出していない私と関わっている時点で出版社は人件費という意味で赤字」なんです。

 

地位が高くなればなるほど給料は上昇しますが、地位の高い人物は出版社から見たら実力は高いけどコストがかかる人物になります。

そのような人が担当編集者になって頂けること自体も光栄ですが、「赤字しか出していない私という存在に対し、徹底的に気遣う」という姿勢を貫く担当編集者の方の人間性が凄いと思っているのです。

 

私は編集者の方の対応を見て、「こういう人じゃないと編集業を長く続けるのは難しいのかな……」と思いました。

編集者は人と話すスキルが必要と言われていますが、自分と相性が合わない作家を相手にしなければいけないこともあるわけです。色々と理不尽なことを言われるケースもあるでしょう。

 

そんな経験も乗り越えて長く仕事を続けてきた人を私は強く尊敬しますし、人間として立派だなぁと思っています。

 

「編集者という仕事はやりがいがあって面白そうだ!」という意見は私も同意しますが、物凄く大変な仕事だろうなとは思います。更に言えば編集者は立場的に言えば黒子に徹しなければいけない職業のため、人をサポートするのが好きな人が向いている仕事だと思っています。

 

だから私は編集者に向いていない(笑)

 

私は自分が黒子になるのではなく、自分が主役でありたいと望む超自分勝手な人間なので、サポート業務や編集業は本当に向いていないと思っています。

それに、私は「自分の好きな人としか仕事をしたくない」という超甘い考えを抱いているので、こんなふざけたことを言っている時点で編集者になるのは無理でしょう。

 

だからこそ、私は対極に位置する編集者という人間を本気で尊敬するのです。

 

目立ちたがり屋な人間は編集者を目指すのではなく、作家になることを目指した方が良いと思うんですよね。ただ、作家になるのもかなり倍率が高く、そもそも商業出版で本を出すのはべらぼうに難易度が高いので「目立ちたいから作家になる!」という理論も通用しないと思います。

 

これは担当編集者の方に聞いたので信頼性の高い話になりますが、本というものは3冊目以降が出しやすいのです。

 

要するに本を出すときに1番難易度が高いのが1冊目。新人作家の本を出すのはかなりリスクが高く、安定して儲けるのであれば「最初から知名度の高い人を活用して本を出した方が良いから」です。

 

1冊目、2冊目が売れたら多数の出版社からオファーを受けるというのが基本的な流れになりますが、逆に言えば1冊も本を出していない人間がオファーを受けるというのはかなり難しいんですね。

 

出版社の立場からすれば「売れるかどうか分からない作家」を相手にするのはかなり厳しいからです。出版社はいつでも売れる本や売れそうな作者を求めています。

 

新人作家の本を出すというのは株で例えたら「上場したてのベンチャー企業の株を買うようなもの」でしょう。

将来性しか評価する部分がないわけです。

実績もなければ知名度も大したことがない。そんな人間が本を出すというのであれば、今までになかった新しさや売れると思える要素がないと相手にされません。ベンチャー企業の株が売れるのは「将来性や新しさ」が評価されるケースが多いからです。

 

学歴が高い人が多く、倍率や人気がとても高い編集者という職業は「勝ち組」でしょう。

 

社会的地位が高いのにもかかわらず、私のような若造に対して丁重に接する編集者という人間が、私はとても好きです。

 

自分より年下で、何の実績もない新人に対して腰を低くするってなかなかできないと思うよ。

 

まあ、編集者によっても考え方や態度は全く違うと思うので、皆が皆「気遣いが上手い」とは限らないですけどね……。頭が良いから腰を低くするのだと思います。仕事上の相手を不愉快にさせても何のメリットもありませんから。

 

やりがいがあり、面白い作品を作れそうだというのが編集者という職業が人気を得ている理由ではないでしょうか。更に言えば誰でもなれるわけではないというプレミア感が「憧れ」という付加価値をつけていると私は分析しています。


スポンサードリンク