客を選ぶ店ほど繁盛するのは本当なのか

LINEで送る
Pocket

繁盛している店や業績が安定している会社は客を選んでいるというケースが多々あります。

今お家騒動を起こしている大塚家具(8186)は何だかんだで黒字経営を保っている優良企業なのですが、大塚家具は客を選ぶ販売戦略を通じて業績を拡大してきました。


出典 www.hochi.co.jp

大塚家具の創業者である大塚勝久氏は会員制を導入し、対面販売という販売手法を活用して高級家具を売ってきた歴史があります。勝久氏は「良いものを長く使って欲しい。対面販売を通じて直接お客様と関わらなければいけない」というポリシーを抱いて経営を続けてきました。

これは客を選ぶ戦略として上策だと判断することができます。

勝久氏が率いていた頃は「値が少々張っても良い商品をお客様に販売する」という戦略を取っていたため、必然的に富裕層が多くなっていくのです。ビジネスにおいて客層を選ぶのはとても重要で、基本的に富裕層であればあるほどお客様の質は良くなります。

逆に低所得層をターゲットにすると必然的に客層は悪くなる傾向があります。

こういうことを言うと差別だの何だの言う人が出てくるのですが、事実だから仕方ありません。高級レストランとファミリーレストランの客層の違いを見たら分かるでしょう。

大塚家具が高級品を販売し、対面販売という方法で成功したのは「富裕層を狙ってビジネス展開していた」という要素が大きいのです。高級家具を販売している時点で必然的に客層は富裕層に絞られますし、富裕層が基本となる店は非常に居心地が良いので店の雰囲気を好きになったお客様がリピーターになってくれるという好循環が期待できます。

要するに何が言いたいかというと、何もかもお客様を受け入れるのはダメなんですよ。

富裕層も低所得層も受け入れるというのは理想的のように思えますが、これをやってしまうと雰囲気が壊れてしまうのです。質の高い雰囲気を提供したければサービスの値段を高めに設定し、富裕層が満足するだけの質の高いサービスを提供する必要があります。

東証1部に上場しているドンキホーテホールディングス (7532)は全く別の戦略を取っています。

ドンキホーテホールディングスは『ドンキホーテ』という安売りがウリのディスカウントストアを経営しているのですが、客層は決して良いとは言えません。私もたまに利用するのですが、とにかく安く物が売られているのが長所です。

富裕層狙いのビジネスを行っていないドンキホーテホールディングスですが、業績は右肩上がりに向上しています。

ドンキホーテホールディングスは富裕層に好まれない店舗という傾向が強いかもしれませんが、その代わりに一般人や若い方が買い物をしやすい状態を築いています。品揃えの多さがウリのドンキホーテホールディングスは一般市民の味方として活躍しているのです。

今流行っているラーメン二郎もお客様を選んでいる典型になります。

ラーメン二郎は非常に独特な店で、にんにくを沢山入れるとんこつラーメンが二郎のウリとなっています。にんにくを沢山入れるとんこつラーメンという時点で女性ウケはあまり良くありません。その代わりスポーツマンやがっつりラーメンを食べたい人の心を見事に掴んでおり、差別化戦略を通じて二郎は店舗拡大を成し遂げています。


出典 knh2.blog94.fc2.com

二郎の客層は男性客が圧倒的に多いのですが、これは商品で客を選んでいると判断することが可能です。

にんにくたっぷりのラーメン、もやしが沢山入っており、食べ応えのあるチャーシューが入っている二郎は大食漢でもお腹いっぱい食べられるのがウリです。富裕層が二郎を好むとは考えづらいのですが、逆に学生やスポーツマンなどにウケる店となっているため、客層を選んだ結果繁盛を遂げているのが二郎のウリになります。

このように、客を選んで流行っている店というものは「商品で客を選ぶ」という手段を取っているのです。誰に向けて商品を提供しているのか、客層は誰をターゲットにしているのかという部分を重点的に分析すれば企業の経営戦略を的確に把握することが可能です。


スポンサードリンク