「不味い」という評判を無視する『ステーキけん』の井戸実社長

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外食産業は儲けるのが難しいのが普通ですが、150億円以上の売上高を上げているエムグラントフードサービスの井戸実社長は「不味いというクレームを受け付けない経営者」として有名です。


出典 chem-works.blogspot.com

クレームを受け付けない会社は多々存在しますが、売上高がある程度ある会社で「不味いというクレームは無視する」という方針を貫いてる会社は珍しいのではないでしょうか。

しかも社長自ら「口に合わなければ来なければ良い」と公言しており、飲食店にしては強気の経営スタイルが目立ちます。
>「不味い」と言われるクレームについては
そのお客様の嗜好の問題。と割り切って一切の対応をしません。

なので「不味い」と言うクレームを頂戴しても
こちらから積極的にクレーム応対はしないのです。

極端な話で言うと
「口に合わないんだから来なければ良い」

と、このスタンスでいる事が究極大事なんだと思います。

世の中に美味しい物は沢山あります。
自分で自分の好みの味付けにするのが一番美味しい。
でもそれを他人と共有する事は難しのです。
全国で200店舗近くもあれば
月間でざっくり150万人程のお客様にご来店頂いている計算になります。

その全てのお客様の嗜好にあうものを作るのは不可能です。
なので味に関してのクレームは受け付けない様にする事が大事なんです。

出典 http://ameblo.jp/mgrant/entry-10988700480.html

私はこのスタンスはアリだと思う。

井戸さんのおっしゃることをよく分析すれば分かるのですが、井戸さんは別に「クレームを全て受け付けない」と言っているわけではなく、「不味いと感じる人は店に来なくて良い」とおっしゃっているだけなんです。

この戦略には賛否両論が存在しますが、「客を選ぶ戦略」を採用しているだけに気づきます。

要するにステーキけんの味が好きな人は店に来れば良いし、味が嫌いな人は無理してまで店に来る必要はないというポリシーを貫いているだけなのです。

当然のことながら「今のステーキけんのステーキは美味しい!」と評価するお客様も多数いるわけであり、美味しさを高く評価するお客様の声を無視して味を改造してしまったら既存のお客様を裏切ってしまう結果に繋がります。

そのため、ステーキけんは「美味しいと感じる人だけ店に来れば良い。全てのお客様の好みに合う食事を出すのは不可能なんだから、好きな人だけ店に来てほしい」と述べているのです。

この意見、私は全く間違いだとは思わない。

そもそもステーキけんが本当に不味くて多くの人から悪評を受ける店であれば売上高は150億円以上を推移していないですし、私も食べたことがありますがステーキけんは普通に美味しいステーキ屋でした。

まあ、クレームを送ってくる人間なんて「本気で憎くてクレームを送ってくる」というよりは、期待の裏返しという形で「もっと良くなってほしいからクレームを送る」というケースが多いのです。

ステーキけんの「味に関するクレームを受け付けない姿勢」は大変立派ですが、業績が悪くなったときに「やっぱり商品の味が悪いからダメなのかな……」と疑心暗鬼になるのは良いことではありません。

1度味に関するクレームは受け付けないと決めたのであれば、その方針を貫き通すのが得策になります。物事が上手くいかなくなると「今まで行っていた方針が悪いのではないか」と思いますが、ダメなときは何をやってもダメなのです。

「美味しいと評価してくれるお客様の意見を尊重するために、不味いというクレームは全て無視する」という方針は一理あると言えるでしょう。

そもそも私は1社くらい「お客様に媚びない外食会社」があっても良いと思っているため、エムグラントフードサービスはある意味で差別化戦略に成功していると分析することが可能です。

エムグラントフードサービスは上場企業ではありませんが、今後も独自路線を貫いて経営を継続することができるのか注目です。


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