儲けることを忘れていたニコニコ動画と経営破綻したワイキューブ

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KADOKAWA・DWANGO (9468)はニコニコ動画を提供している会社ですが、元々ニコニコ動画は赤字が続いていた事業でした。


出典 netsoku.com

ニコニコ動画はずっと赤字が続いており、2010年からようやく黒字化を果たした事業になります。

>川上:
まあ、一応、目標としては立ててましたけど、ほんとうになるっていうのは実感湧かなかったですね。

――今は成功しているニコニコ動画ですが、当初は苦労していました。赤字続きだったわけですが、2010年から黒字化していますけども、ここで何があったんですか?

川上:
よく覚えてないですが、夏野さんに来ていただいたんですよね。
いちばん最初、インターネットってほんとうに儲からない環境だなと思って、儲けるのを諦めたんですよ。儲けなくても良いや、と思っていたら、ほんとに儲けるのを忘れてしまって。
例えば、プレミア会員っていう有料会員の制度があるんですけど、そこの入会のリンクを付け忘れていたりとか。なんか会員が増えないと思ったら、そういうことをやってなかったりだとか。あまりに、(儲けることを)やってなかったんですよ。
それが、夏野さんが来て、いろいろ調べていく中で、広告をもっと出したほうが良いんじゃないかと言われて、思い出したようにそういうことをやりだしたら黒字になったと。

――川上さんは、経営側ではあるんですけど、中身の開発のほうで、それ以外の部分は外の人がバックアップして黒字化していったということでしょうか。

川上:
ぼくもビジネスマンなんで、お金儲けもやろうと思ったら出来ると思ってるんですけど、あんまり沢山のことはできないんですよね。あんまり器用なことができないんです。
儲けるときは儲けるし、儲けることを諦めたら、ほんとに諦めちゃうので。誰かほかの人がいないと忘れちゃいますね。

出典 http://www.tkc.jp/cc/senkei/201206_interview.html

現在KADOKAWA・DWANGOの会長である川上さんは「ニコニコ動画で儲けることは考えていなかった」と公言しており、利益という意味で無頓着であったことが分かります。

この方針に関しては賛否両論があるとは思うのですが、逆に言えば最初は利益を重視しないで事業に取り組んでいたから沢山のユーザー数を集めることができたと解釈することが可能です。現在のニコニコ動画はKADOKAWA・DWANGOを代表する事業の1つとして君臨しており、数多くのユーザーに支えられている一大コンテンツとして活躍しています。

ニコニコ動画は「初期は利益を度外視して事業に取り組んでいた」というのが成功理由になりますが、かつてベンチャー企業として一世を風靡(ふうび)したワイキューブはどうでしょうか。

ワイキューブは社内にバーを作ったり入社2年目からグリーン車に乗れるという制度を実施したりして注目を集めたのですが、結果的に倒産してしまいました。

正直言ってワイキューブは社員を大切にするホワイト企業だったのですが、それが裏目に出た結果になります。「売上は重視していたけど利益は度外視だった」というのがワイキューブが倒産した理由になります。

こうしてみるとドワンゴもワイキューブも同じような路線を歩んでいたのですが、成功、失敗の結果ははっきりとわかれています。

ビジネスを継続したければ利益を出すのがとても重要になるのですが、あえて最初は利益を度外視して事業を続けるという戦略を取ったドワンゴは本当に素晴らしいと思うのです。ワイキューブは倒産してしまったのがとても残念ですが、利益という概念をもう少し重視していれば今も生き残っていたと個人的に分析しています。


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