顧客の満足を重視する任天堂(7974)はなぜ素晴らしいのか

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スプラトゥーンの大ヒットで再度注目を浴びている任天堂(7974)。

任天堂は2014年通期決算で232億2200万円の赤字を出しましたが、翌年は418億円の黒字を出して大幅V字復活を遂げることができました。


上記のチャートは任天堂の5年チャートですが、2012年に一時期株価が9000円まで下がっていたことがわかります。3年前の任天堂はボロクソに叩かれており、「3DSなのに肝心の3D機能がクソ!」と批判を受けていました。

その批判は決して間違いではないのですが、あの頃の任天堂は完全にオワコン扱いされていました。赤字経営を続け、ゲーム開発も不振が続く任天堂は無敵戦艦と呼ばれたスペインの凋落を彷彿とさせます。

しかし、任天堂は見事に復活を遂げました!

ディー・エヌ・エーとの提携! スプラトゥーンの大ヒットによりかつての栄光を取り戻しつつある任天堂は古豪企業ながらかなり熱い会社だと分析することができます。

特に注目したいのがディー・エヌ・エーとの提携で、新旧の融合は株主でなくてもワクワクさせる展開です。

新興企業のディー・エヌ・エーと古豪企業の任天堂が手を取り合うのは非常に素晴らしい出来事です。ディー・エヌ・エーのソーシャルゲーム開発の強みと、任天堂のキャラクター知名度の強みを活かせばゲーム共同開発も成功するでしょう!

一時期は1万円台の株価を割った任天堂ですが、任天堂が復活を遂げたのは当然ではないでしょうか。

私は任天堂の復活を予測していたわけではありませんが、次に任天堂が赤字になって株価が9000円になってもまた復活すると予測しています。

なぜならば任天堂は、「多くの人に受け入れられる会社」という特徴があるからです。

そもそも任天堂はゲーム開発を軸に行っている会社ですが、経営リスクはゲームが当たるか当たらないかという部分が非常に大きいのです。

ゲームがつまらなかったら売れない。これが最大の経営リスクですが、これはどのゲーム会社も抱えているリスクなのでわざわざ論じるほどではないでしょう。そもそも任天はゲーム開発が不調でもそれを補うだけの経営体力(有利子負債ゼロ、自己資本比率は86.3%)はあるため、長い目で見たらまたヒット作を生み出す可能性は高いのです。

ただでさえ超優秀な社員が揃っているエリート集団の任天堂。


出典 jiyusoku.jp

しかも任天堂には今まで築き上げた「歴史」が存在するのです。

大ヒット作を生み出すノウハウ。任天堂というブランド。潤沢な資金。はっきり言って一度や二度赤字を出しても不死鳥のように復活する可能性は高いのです。

そのため、また任天堂が経営不振に陥ったら逆に株を買うチャンスだと捉えることが可能です。ゲーム業界なんて当たるか当たらないかの世界ですから……。

そもそも任天堂は本質的に「人に愛される要素」が揃っているのです。

人様に愛されたければ誠意を持って対応しなければいけません。任天堂のサポートが非常に秀でているのは有名ですが、今も昔も任天堂はお客様を大切にしている会社なのだと思います。

少し前の話になりますが、任天堂はお客様に対してゲームの無償提供を行ったことがあります。

任天堂は2011年8月11日に3DSの価格改定を行いました。当初の希望小売価格は2万5000円だったのですが、価格を1万5000円まで引き下げたのです。


出典 kakaku.com

販売してから半年もせずに大幅値下げするのは過去に例のないことであり、「3DSを売れば売るほど任天堂は赤字になる」という噂が流れたほどでした。

私が注目したいのは任天堂の対応です。

値下げするのは新規購入者にとって良いことですが、以前から3DSを購入していたユーザーは面白くありません。率直に言えば価格改定前から3DSを購入しても決して損ではないのですが、「自分が2万5000円で買ったのに、1万円も値下げされたら嫌だ」と感じるのは普通のことです。

そこで任天堂が取った行動が素晴らしい。

価格改定前に3DSを購入したお客様に対し、ファミコンの名作ソフト10本とゲームボーイアドバンスを10本プレゼントすることにしたのです! これは通称「ニンテンドー3DS アンバサダー・プログラム」と呼ばれており、既存ユーザーも新規ユーザーも満足する方法を実践したのです。

ニンテンドー3DS アンバサダー・プログラムにも批判は殺到しました。

「過去の名作ソフトを無料配布するなんて任天堂も堕ちたな」という意見や、「いらないゲームばかりで全く嬉しくない!」という意見もありました。

しかし、私はニンテンドー3DS アンバサダー・プログラムは非常に素晴らしいと評価しています。

3DSを値下げしたのは痛手であるのにも関わらず、3DSを早く買ってくれたお客様の恩に報いるために「過去のゲームを20本もプレゼントする」というのはなかなかできることではないでしょう。まさに任天堂だからできる技です。任天堂は本気でお客様のことを考えているのです。

3DSの値下げによって新規購入者は3DSを安く買えて嬉しい。価格改定前に購入したユーザーは20本も過去ソフトが貰えて嬉しい。

まさに両者とも損をしない戦略を任天堂は実行したのです!

3DSを価格改定し、既存ユーザーに対してソフトを20本を無料でプレゼントするのを見る限り「任天堂は本気でお客様を大切にしている」と捉えることができます。

だから任天堂ファンは多いんですよ。

日本を代表する大企業であるのにも関わらず、お客様が喜ぶ戦略を次々と実施する任天堂。

任天堂は調べれば調べるほど好きになる会社です。私は常々、「人を大切にしている会社だけが長く生き残る」と述べてきましたが、任天堂はその条件に当てはまる代表例だと言えるでしょう。

任天堂の平均年収は839万円。

社員にもお客様にも優しい任天堂。

今後も株価高を成し遂げ、「株主にも優しい会社」として認知されるように頑張って欲しいところです。


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