ミリオンセラー新人賞を開始し、挑戦的な取り組みを続ける星海社

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2010年に誕生したベンチャー企業である星海社は挑戦的な取り込みを続けています。

http://ji-sedai.jp/school/discussion/

上記のリンクを踏めば分かるのですが、星海社は史上初となる「新書の新人賞」を立ち上げたことで話題を集めています。実は小説の公募は結構多く存在するのですが、今まで新書の新人賞は存在しなかったのです。


出典 ji-sedai.jp

なぜ存在しなかったかというと理由は簡単で、「現在の出版業界は需要と供給のバランスが崩れており、新書を出したいというニーズは多く存在するが、新書を出すに相応しい人間がなかなか存在しない」というのが現実になります。

そのため、編集業務を行っている人は自ら優秀な著者をスカウトして売れる本を作ろうと試みます。要するに新書を出すハードルは物凄く高く、「既に実績を出しており、ある程度有名でないと新書を出せない」というのが真実になります。

ミリオンセラー新人賞を開始した星海社のベンチャー基質は個人的に凄く好きなのですが、送られてくる作品は低品質なものが多い様子です。

それもそのはず。何度も言うとおり新書を出したいというニーズは多々存在するのですが、「新書を出すに相応しい人間」がなかなか存在しないのです。

例えば何の実績も出していない人間が自己啓発本を出したところで売れるわけがないのです。

有名でもなく、普通に生きている人間が『ポジティブに生きれば人生は上手くいく!』という本を出したところで注目される可能性は皆無ですし、目新しさもないのでほぼ確実に売れません。こういうのは有名人や成功者が書くから価値が生まれるのであって、一般人が自己啓発について語っても誰も注目するわけがないのです。

だから今まで新書の新人賞は存在しなかったのですよ。

そもそも本を出したら確実に売れる作者は新人賞に応募しなくても「編集者がスカウトする」という形で本を出すのが普通です。要するに出版というものは編集者が企画を提案することから始まるのであり、一般人が原稿を持ち込みしたところで絶対に受け付けてくれるわけがないんですね。

私も学生の頃は、「小説の持ち込みを受け付けないのはおかしい。漫画は持ち込み文化が定着しているのに、文芸は遅れている」と青臭いことを考えていた時期がありましたが、持ち込みなんて受け付けない方が良いと思いますよ。

小説や新書の原稿は持ち込みされても読むだけで滅茶苦茶時間がかかりますし、ただでさえ忙しい編集者がそんな訳の分からない原稿を丁寧に読む時間なんてないのです。更に言えば「原稿を書くのに相応しい著者」でないと本は出せないため、持ち込み原稿で「原稿のクオリティが高く、作者の実績が素晴らしい」というのはあまりないのです。

だから大半の出版社が原稿の持ち込みを拒否しているのは当然のことだと思いますし、それが正しいと思っています。

しかし、星海社は「公募」という形で新人の原稿を募集する形を取っています。先ほども申し上げたとおり、新書原稿のクオリティが低すぎてミリオンセラー新人賞はなかなか上手くいっておらず、星海社の編集者は愚痴を吐きまくっていますが、新しいことに挑戦するその心意気を私は高く評価したい!

星海社は上場企業ではありませんが「今まで他社がやってなかったことを積極的にやる」という文化が定着している会社です。個人的にこういう会社は本当に好きで、失敗を恐れないで新しいことをどんどん行っていく星海社の経営スタイルにとても好感を抱いています。

ミリオンセラー新人賞を通じて本当にミリオンセラーが生まれるのか、今後も注目していきたいです。


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