「ありがとう」を重視する経営はなぜ素晴らしいのか

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東証1部に上場しているワタミ (7522)のグループスローガンは「地球上で一番たくさんの“ありがとう”を集めるグループになろう」というものです。

このスローガンには多大な批判が集まっており、「宗教臭い」という批判や「ただの偽善だ」という声が上がっています。


出典 girlschannel.net

しかしながら、私は正直な感想を述べてしまうと「ありがとうを集める」という理念は非常に良いと思っていますし、本質的に批判する要素はないと思っています。

なぜなら「ありがとう」と言われて嫌がる人はいないから。

私はとある実験をしたことがあります。それは「とりあえず人を褒めたり、小さなことにありがとうと言ったりすると、どのような反応を示すのか」というものです。

のべ100人以上に対し、些細なことで褒め、何かしてもらったら「ありがとう」という活動を続け、どのようなデータが得られるか実験してみたのですが驚いたことに「ありがとう」と言われても嫌がる人はいなかったのです。

例えば笑顔を絶やさない人に対して「いつも良い笑顔ですね」と言うと照れくさそうにします。大半の人は褒められることに慣れていないのでその場で少し照れてしまうのですが、本質的には褒められると人は嬉しいのです。

しかし、褒めることよりも効果があるのが「ありがとう」と言うこと。

これは間違いありません。私が自ら実験して得たデータから物事を語りますが、嘘だと思ったら他人に対して「ありがとう」と言ってください。不思議なことに人を褒めたときよりも、「ありがとう」と言ったときの方が反応が良く、喜んでくれる確率が高いのです。

この事実を私なりに分析してみたのですが、人を褒めるというのはとあるリスクが発生するのが難点です。

それは「お世辞を言っているのではないか」という疑念です。

特に地位が高い人になればなるほど数多くの人からゴマをすられ、褒められるのが当たり前の環境に浸ってしまいます。そのため、褒められなれている人に対して褒めても逆効果か意味がないことが多いのです。

更に自分のことを嫌っている人を褒めても「嫌味を言っているのではないか」と疑われたり、「バカにされているのではないか」と思われるリスクが発生します。そのため、褒めるというのは人を喜ばせるための万能薬にはなってくれないのです。

しかし、「ありがとう」はほとんどの人を喜ばせます。

褒めても喜ばない人に対し、ありがとうと言ってみてください。


出典 cidso.org

褒められても喜ばない人がいても、ありがとうと言われたら喜ぶのです。「おべっかを使っているのではないか」と疑うこともありません。これは断言できる事実です。

なぜこのようなことが起きるかというと、「自分の行動の結果により、相手が満足した」という充実感が得られるから「ありがとう」は効果的なのだと分析しています。

ありがとうと言いたければ相手が何かしらの行動を起こす必要があります。その行動に対し、礼を言うのが「ありがとう」と伝える条件になりますが、「相手が行動した結果に対して感謝すると、相手は自分の取った行動に対して満足感を覚える」のがありがとうと言うのが効果的な理由だと考察しています。

例えば一所懸命仕事をしている人に対し、「ありがとう」と言ってみてください。

不思議なことに、「ありがとう」と言われた人は大抵やる気を出すか喜びます。普段ルーチンワークに感じている作業でも、「いつもきちんとやってくれてありがとう」と言うだけで喜んでくれるのです。この事実を知る限り、やはり人間とは内的要因を非常に重視する生き物だと感じます。

更に言えば「ありがとう」にはお金がかかりません。

いくら言っても無料なんです。しかも「ありがとう」と言うだけで喜んで貰える。こんな簡単なことがあるでしょうか? もちろん、心がこもっていないありがとうはダメですが、本気で相手に感謝して言った「ありがとう」は絶対に良い効果を発揮します。それは言われた相手が喜ぶという効果です。

更に自分自身が他人から「ありがとう」と言われても嬉しいものです。そのため、ワタミグループが掲げる「世界中で一番ありがとうと言われるグループを目指す」という方針は従業員の仕事に対する満足度を高める上で重要だと分析することができます。

もっと突き詰めて言えばビジネスというものは「人を喜ばせる」のが重要になるため、極端なことを言えば「ありがとう」と言われるくらい素晴らしいサービスを提供しなきゃダメなのです。

だから私はワタミグループの「ありがとう」を掲げる方針が全く悪いとは思わない。

どう考えてもありがとうを集めるのは合理的だからです。合理的であり、ビジネスの本質に則っています。ビジネスは人様に喜んでいただかなきゃ成り立たないのです。

ワタミの方針を気持ち悪いと否定する人は多いのですが、私は本気で「ありがとう」を集めるが悪い方針だとは思えない……。こういうことを言うと私も宗教臭いと評価されてしまうかもしれませんが、私自身は無宗教です。

この記事の内容が嘘臭いと感じる人は、実験だと思って身近な人に感謝の心を込めて「ありがとう」と言ってください。できれば具体的な理由があればベストです。これで確実に喜んで貰えます。この方法さえ知っておけば、人生において大いに役立つ武器になるのは間違いありません。

ワタミや渡邉美樹さんには賛同できない部分も多いのですが、「ありがとう」を集めるという方針だけは本気で素晴らしい。人間関係を円満に保つ秘訣は「ありがとう」だと私は本気で思うのです。


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