効率を求めるなら性善説と性悪説のどちらを採用した方が良いのか

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ビジネスでは効率が重要となりますが、効率を求めるのならば性善説経営と性悪説経営のどちらを採用した方が良いのでしょうか?

そもそも自分の生き方として「人間は生まれながらにして善」と考えるか、「人間は生まれながらにして悪」と考えるかが重要になります。私は性善説を信じていますが、なぜ性善説を信じているかというとそちらの方が気持ちよく生きられるからです。

性悪説はありえないとは言いませんが、結局性悪説を信じたところで希望も何もないんですよ。

人間の本質は悪。そう答えを決めつけたところで「じゃあどうするの?」と問われれば、何も解決方法は出てこないのですね。せいぜい人に騙されないように怯えて生きるか、人間不信になって生きるかしかないんですよ。

つまり、幸せになる生き方を実現したければ「性善説」を採用するべきです。

では、経営ではどうでしょうか?

生き方の問題は別として経営で求められるのは効率性です。効率が悪い経営は同業他社にコストという面で負けてしまいますし、効率を求め続けなければ勝利するのは難しいと言えるでしょう。

性善説経営を採用している代表企業は未来工業(7931)です。

未来工業創業者の山田昭男さんは「日本人の正直さを信じている」という名言を残し、先にニンジンを与える経営を実施して最強の万年黒字企業を作り上げました。


出典 www.youtube.com

結果が出していないときも高給をたんまり支払い、休日もたっぷり与える経営を実施したのです。この経営を行った理由は、「人間は善であるから、最初に高給を与えれば働かないわけにはいかない。報いてくれるために先に高い給料を支払う」というものでした。

これ、一見したら超非効率です。

「先に高給を払えば、後から利益を受け取ることができる」という理論は言い換えれば、最初は自分が損をするという意味になります。

しかしながら人間は本当に面白いもので、「損して得しろ」という言葉も存在する通り、一見すると損に見えることでも結果的に得だったということもよくあります。一見非効率的に見える性善説経営が実は一番効率的だったというのもよくある話なんですね。

ブラック企業の大半は性悪説経営を実施しています。

人間は生まれながらにして悪だから、人を完全に信じるのは危険。だから規則をギチギチに固めるという経営を実施している企業は確実に存在します。自社で社畜化させるために副業禁止にする企業なんかそうですね。

サービス残業を強制しまくり、給与を抑制して労働力を確保しようとするブラック経営は一見すると効率的かもしれません。その経営方法で上手くいっている会社があるかぎり、やはりブラック経営は完全に否定することはできないのです。

しかし、これが本当に効率的なのかと問われれば、私は否定します。

そもそも上記の戦略は通用するのは単純作業が主となっている業種だけなんですね。要するに代わりは誰でもいる仕事であれば「人材の使い捨て経営」を行うのはアリだと思います。だから外食産業はサービス残業が普通となっているのですよ。

代わりはいくらでもいるというのは非常に大きなポイントです。

しかし、専門知識が必要となる業種で「使い捨て経営。サービス残業強制しまくりの目先のお金しか考えていない経営」を実行するのは非常に非効率なんですね。


出典 www.hop-job.com

なぜかというと、人材の定着率が低いからです。ブラック企業ほど離職率が高いのですが、逆に言えばこれは「優秀な人材が他社に流出する」ということに繋がるのです。

そのため、人材育成を行っても人材が流出してしまうのであれば教育費は無駄な費用になりますし、愛社精神も育たないので「給料を安く抑える目先だけのお金を求めた経営」が本当に効率的かと言えば別なんです。

逆に未来工業のように社員に飴をあげる経営を実施していれば社員満足度も高いので、「優秀な人材が流出せず、ずっと働いてくれる」という結果に繋がります。離職率が低ければ専門的で高度な人材教育を実施することも可能ですし、これは非常に大きなアドバンテージになるのです。

そういう点も含めて考えると「人をこき使うブラック経営」は別に効率的だとは限らないのです。

私は人を信用し、人は生まれながらにして善であるという思想に基づいてビジネスを行った方が取引先の信頼も得られると考えています。

そういう意味でも性善説経営を推している立場です。

性善説、性悪説は答えがないテーマになるので判断するのが非常に難しいのですが、性善説経営も性悪説経営もどちらも一長一短が存在するのです。ただ、長い目で見たら性善説経営の方が絶対に良いです。

人が幸せになれない会社なんて長く続くわけがないのですから。


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