ベンチャーマインドとは結局何なのか?

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私は仕事柄ベンチャー企業を分析することが多いのですが、数多くの社長インタビューの記事を読んでいると「ベンチャーマインド」という言葉を頻繁に見かけます。

ベンチャーマインドとは一体何なのでしょうか?

一般的にベンチャーマインドは「リスクを恐れずに積極的に挑戦する姿勢」のことを指します。


要するに失敗を恐れず、どんどん行動することができる会社はベンチャーマインドが染み付いているのです。

これだけ聞くと「おっ! ベンチャーマインドがある会社は良いな! 成長力に期待が持てそうだ!」と判断したくなりますが、ベンチャーマインドが優れているから株を買うのはお勧めできません。

私が会社を分析する上で1番重要だと思っているのは「ビジネスモデル」です。

ビジネスモデルが優れている会社(事業の差別化に成功しており、永続的ニーズがある事業を行なっているなど)はベンチャーマインドがあろうとなかろうとどうでも良いのです。

「ベンチャーマインドを抱いている」というのは強みになりません。

むしろ、私はベンチャーマインドがあるのは当たり前だと思っています。リスクを恐れずにチャレンジするのはベンチャー企業からすれば「当たり前の考え」です。

リスクを恐れて何も行動しなかったらベンチャー企業は簡単に潰れます。

サイバーエージェント (4751)はWEB業界を代表する大企業です。

サイバーエージェントは『アメーバ』というゲームサイトを運営しており、ヒット作を出しまくって利益を出す利益構造を維持しています。

サイバーエージェントは大企業でありながら「ベンチャーマインド」を非常に重視していますが、ベンチャーマインドが優れているという理由だけで大企業になったわけではないのです。

サイバーエージェントのような勝ち組企業がベンチャーマインドを抱いているのに、その辺のベンチャー企業が「ベンチャーマインドは負けません!」と豪語したところで、それは強みになるのでしょうか?

 

ベンチャーマインドを重視しているから「会社として強い、勢いがある」という理論は当てはまりません。

 

ベンチャーマインドだけが強みの会社は「ビジネスモデルで強みを発揮していない」ので、ただの精神論好きの会社になってしまいます。

ベンチャーマインドを簡単にまとめると、以下のようになります。

・成長意欲がある

・主体的に行動することができる

・リスクを恐れないで事業に取り組むことができる

・チャレンジ精神を保ったまま仕事を行なう

大体、この4つが「ベンチャーマインドを持つ会社のメリット」になります。

ベンチャーマインドに対して否定的な意見を述べている私ですが、ベンチャーマインドを抱く事自体は素晴らしいと考えています。ただ、「ベンチャーマインドを絶対の強みにしている会社は厳しい」とも思っています。

伸びる会社はビジネスモデルが優れている企業です。

要するに絶対の武器にするべきなのは「ビジネスモデル」であって、ベンチャーマインドという精神的な部分を頼って自社の強みをアピールするのは良くないのです。

「ウチは事業も優れていますが、ベンチャーマインドも抱いていますよ!」と主張している会社は良いです。

ただ、「事業は目新しさはありませんが、ベンチャーマインドはどこにも負けません!」と述べている会社の株は絶対に買わない方が良いです。

企業経営で重要なのはビジネスモデルであり、利益を出すビジネスモデルが築かれていなければ「いくらベンチャーマインドが優れていても無駄」です。

 

成長株投資を行ないたいと考えている投資家は、「威勢の良い言葉を信じやすい」という傾向があります。

 

確かに、悲観的なことばかり口にしている社長よりも、前向きな社長が率いる会社の株を買いたくなる気持ちは分かります。

ただ、本当に注目すべきなのは「ビジネスの質」です。

事業内容が差別化され、高利益率を叩き出しており、持続的に利益を伸ばしている会社は良い会社です。

しかし、持続的成長も遂げていないのに「ベンチャーマインドは負けません!」と主張している会社の株を買うのは絶対にお勧めできません。

威勢の良い言葉は誰でも言えるのです。

言葉よりも実績(結果)でアピールするのが重要です。

株式投資で勝ち続けたければ「ベンチャーマインドを抱いているから良い企業だ」と判断するのは止めてください。

何度も言いますが、ベンチャー企業がベンチャーマインドを抱いているのは当たり前なんです。本当に成長する株を買いたければビジネスモデルを徹底的に分析することを忘れないでください。


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