「やりがい」を主張する会社ってどうなの?

LINEで送る
Pocket

ブラック企業と呼ばれる会社の大半は「やりがい」を主張しています。

そもそもやりがいとは何でしょうか?

求人広告を見ていると「ウチはやりがいのある会社です!」と求人欄でアピールしている企業が多いのですが、やりがいの定義は人によって異なるのではないでしょうか。

「仕事にやりがいがある」というのは決して悪いことではありません。

むしろやりがいはあった方が良いと思います。


しかし、「やりがいがある!」というセールス文句をウリにして残業代を支払わなかったり、給料を低めに設定したりしているのはちょっと違うかなぁと感じます。何が違うかと言うと、「それってやりがいをアピールした搾取じゃないの?」と思うわけです。

労働者は「お金」を稼ぐために企業に対して労働力を提供します。企業は利益を得るために労働者を雇い、お金を払って労働力を確保しているのです。

これが経済の基本原理になります。

本音を言うと「企業は人件費なんか増やしたくない」のです。

例えば「やりがい!」だけをアピールして残業代を払わなかったり、やりがいだけを声高に主張して毎月の給料を安めに設定したり、こういう会社は「やりがいという言葉を使って人件費を抑制していることが多い」のです。

つまり、「ウチの仕事はやりがいがあるから、給料は低いけど問題ないよね?」というのがやりがい主張企業の本音になります。「お金がたくさん稼げるからやりがいがあります!」と主張している企業は別です。

こういう会社は対価をお金で支払っているので問題ないのです。

しかし、提供した労働に対してお金を支払うのではなく、「やりがい」という言葉で誤魔化そうとしている企業は間違いなく安価な労働力が欲しいという本音を抱いているだけなので、甘い言葉に騙されてはいけません。

やりがいがあろうがなかろうが、働いた分のお金を支払うのが企業に課せられた義務です。「やりがい」があるから残業代を払わなくて良いという理論は通用しません。

労働者の立場から考えると「やりがいアピール」が激しい企業は注意した方が良いのですが、投資家視点で考えたらどうでしょうか?

株を買って儲けたい場合、業績を伸ばし続けている会社の株を買うのがセオリーになります。要するに毎年利益額を高めてる会社が良い会社です。

投資家が1番重要視しなければいけないのが「利益」です。

利益を出さないと配当金も少なくなってしまいますし、利益を出す会社が偉いのです。

先ほど述べたやりがい主張企業の大半は、やりがいという言葉を体よく使用して人件費を下げようとしています。やりがいがあって高給を支払う会社は別ですが、やりがいを前面に出して人を低賃金で働かせる会社は「安い労働力」が欲しいだけです。

そのため、やりがい主張企業は投資家視点で考えると「人件費抑制が上手な企業」だと判断することが可能になります。人件費を抑制する能力に秀でているとその分利益も出しやすくなるので、労働者の賃金が低いのは投資家にとってプラス材料になります。

A社「ウチは社員にボーナスを支払いました。給料もたくさん出しています。しかし、人件費が高すぎて利益が減少したので配当金を減らします」

と主張するA社と、

B社「ウチはやりがいのある仕事に満足している社員が多いので、人件費を安く抑えることに成功しています。そのため、今年は利益が増えたので増配させていただきます」

と主張する企業、どちらの株を買いたいですか?

会社は株主のものです。

株主のために会社が存在しているので、株主の利益を1番に重視しなければいけません。そう考えると後者の会社は「株主の利益」を重視しているので高く評価することが可能です。投資先として魅力的なのは明らかにB社です。

「やりがいを主張して賃金を安く抑える企業」は労働者からすれば嫌な会社です。

しかし、投資家の評価は逆です。上手に人件費を抑制しているやりがい主張企業は、利益額を伸ばしていれば投資する価値は高いのです。


スポンサードリンク