高額給与を支払って倒産したワイキューブ

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一時期異色のベンチャー企業として活躍したワイキューブですが、結果的に社員の給与を上げ過ぎて倒産してしまいました。

ワイキューブを率いていた安田佳生さんはとても性格の良い方で、社員のために様々な制度を作り上げてきたのです。


出典 www.nikkeibp.co.jp

「3年間で社員の平均年収を1000万円にする」

「入社2年目以降の社員であれば、業績にかかわらず新幹線のグリーン車に乗ることができる」

平均年収1000万円はベンチャー企業として考えると破格の給与であり、安田さんはとにかく社員を大切にする経営を実践して名を高めてきました。優秀な人を獲得すれば業績は伸びるという理論を信じ、給与を上げまくり、学生たちの憧れの会社としてアピールし、ワイキューブの業績を伸ばそうと計画したのですがそのプランは失敗に終わりました。

理由は単純で「給与は借金でまかなっていた」という現状が存在したのです。

つまり、会社の利益で社員の高給を払うのではなく、お金を借りて社員に給与を支払うというスタイルで経営を続けていました。これはいわゆる自転車操業というものですが、安田さんは「先行投資という形で社員に高給を払えば業績が伸びるはずだ!」と考えたのですが、結果論を述べれば社員に高給を払っても全く業績は伸びなかったのです。

社員の給与を高くしても実力が伸びるわけではないという事実に気づいたのが大きなポイントでしょう。ホワイト経営を実行して成功している会社は多々存在しますが、ワイキューブはホワイト過ぎて失敗してしまった珍しい例になります。

元々安田さんが「会社に行くのが嫌だったから、会社に行くのが楽しいと思える会社を創りたい」と望み、高給を払ったり社内にカフェを作ったりしたのです。これだけ聞くと安田さんはとても良い人なのですが、残念ながらリーマンショック後に業績を回復することはできませんでした。

出た利益は全て社員に還元し、優秀な人材を集め、その結果お客様に対するサービスが向上すると考えた安田さんの理論には一理あるのです。ただ、長期的に見たらべらぼうに高い給与は自社の首を締める結果に繋がり、「自己破産まで追い込まれてしまった」というのが真実になります。

私はこの結果を見て非常に残念だと感じました。

安田さんを叩く気は毛頭ありません。むしろ常識とは違う戦略を採用し、実践して結果的に失敗してしまったというのは仕方のないことでしょう。ビジネスは失敗を仕方ないで済ませたらダメなのですが、社員のために行動し続けた安田さんの戦略を責める気にはなれません。

安田さんの戦略は「借金して社員の高給を払う」という部分が1番の失敗点だったのではないでしょうか。

会社の利益を活用して高給を支払う戦略を取るという形にすればまた結果は違っていたかもしれません。しかし、平均給与1000万円を維持したければ相当利益を出していなければいけないため、ベンチャー企業の段階で高給を払うのは相当厳しいと分析することができます。

社員を大切にし、高額給与を支払い続けたワイキューブが倒産したのはとても残念でした。れ液が追いつかない借り入れは悪だと象徴するエピソードが、ワイキューブの倒産になります。


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