私があかつきに対する好感度が上昇したたった1つの理由

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あかつきフィナンシャルグループが2015年2月20日に出したIRで、私はあかつきのことが結構好きになりました。

持分法適用会社である豊商事株式会社に対する公開買付けについて(開示事項の経過)

なぜ好感度が上昇したかというと、あかつきは「価値」について語っているからです。私は何度も全ての人間関係は価値で決まると述べていましたが、あかつきは金融業らしく「価値」を重視して経営を行っているのが分かります。

価値重視型経営を行うあかつきの意見に理があるのは確かだと思います。

IRの内容は「プロスペクトの400円のTOBに応じるより、このまま豊商事の株を保有して協力関係を築いた方が価値がある」という内容になります。要するにプロスペクトはあかつきから「価値がない」と判断されているのであり、これを上回る価値を用意することができなければTOB成功は難しくなると考えられます。

私も価値信者だから同じことが言えるのですが、価値を重視する人は案外単純なんですよ。

付き合いたければ価値を提供すれば良い。今回の場合、TOBを成功させたければ豊商事の価値を上回る価値をプロスペクトが提供すれば良いのです。全文を読んだら分かるのですが、あかつきが求めているのは「金銭的な価値」です。

つまり、TOB価格の引き上げを望んでいると私は解釈しました。

実際に「同社取締役会としての合理的な評価額一株 913 円~1,013 円を参考に、本公開買い付けにおける買付け価格は著しく低いと考えております」とあかつきは述べています。TOBに絶対応じないのであれば、買付け価格に言及する必要はありません。

TOB価格の引き上げという新たな価値を提供すればTOBの行方は分からなくなります。

要するにあかつきが求めている価値は「お金」であり、その価値を提示すれば良いのです。

しかし「信頼関係」という価値をあかつきが求めているのであれば完全にアウト。例えば「豊商事は信頼できますが、プロスペクトを信用することはできません」という形で拒否されてしまったら、「信頼できる」という価値を提示しなければいけないのです。

この信頼というものは本当に曲者で、強固な信頼関係を築きたければ長い間関わって誠実な行動を取らなければいけません。要するに一昼夜で状況を変えることはできないため、「信頼関係」という価値をあかつきが求めているのであれば、プロスペクトは手の打ちようがないでしょう。

しかし、TOB価格の引き上げという「お金」の価値をあかつきが求めているのであれば、話は別です。TOB価格の引き上げは現実的に考えて可能ですし、プロスペクトが自社の価値を理解して豊商事を上回る価値を用意することができるか否かが問題になると思っています。

ただ、あかつきの行動とIRを読む限り、あかつきは「実質的価値」を追求している面が強いと感じましたね……。

つまり実質的価値とはお金なのですが、こういう風に「価値」を基準として自分の意見を述べる会社は個人的にかなり好きです。一番厄介なのは「信頼関係」といったあやふやな価値を主張されることなんですよ。

お金で解決できる問題はお金で何とかなりますが、お金でどうもすることができない問題も確かに存在します。今回の場合、お金で解決できる面が強いと思っているため、やはり本気でTOBを行うつもりであるのならばTOB価格の引き上げが濃厚になるでしょう。

元々そこまでTOBを強く意識していないのであれば(何しろやると言ったことをやらないカーティスのことだし)、TOBは失敗という形で終わると見ています。今までは豊商事とあかつきのターンでしたが、これからはプロスペクトのターンになります。

TOBの行方は混沌としてきましたが、あかつきの「価値を重視し、価値で物事を決める」という発想は個人的にかなり好きです。

「誠意を持って粘り強く説得すれば何とかなる」と考えているのであれば、見込みはないと思われます。いくら説得したところで価値を重視している企業に対し、価値を与えることができないまま話し合いを続けても無駄に終わることがほとんどだからです。


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