熊谷組 (1861)

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・上場市場 東証1部
・会社名   株式会社熊谷組
(くまがいぐみ 英称: KUMAGAI GUMI CO., LTD.)
・証券コード 1861
・業種     建設業
・決算    3月
・設立年  1938年1月
・上場年  1970年4月


管理人評価D

【会社紹介】

熊谷組は建設事業を行なっている会社です。

トンネル工事の実績を強みを持つ熊谷組は、関電トンネルや黒部トンネルという難しい工事も見事にクリアした実績があります。そのため、建設業界では「トンネルの熊さん」と呼ばれて親しまれています。


誠実に経営することを強く意識しており、「誠実な営業・誠実な施工・誠実なフォロー」を実践しているのが魅力です。建設業界は信用力が問われるので、熊谷組のように誠実経営を維持している企業は生き残りやすいのです。

公共需要の増加によって明るい兆しが見え始めている建設業界ですが、一方で労務費高騰問題や資材高といった建設コストの増加が懸念材料としてささやかれています。

そんな状況の中、熊谷組は業績の早期回復を実現するために作業効率化を推し進めています。

受注額を増やして利益を増加させる経営戦略を取っている熊谷組は信頼と実績を活かして古豪企業としての力を発揮する予定です。

【中期経営計画を制定している熊谷組】

熊谷組で注目したいのは中期経営計画の内容です。

平成25年から平成27年にかけて制定した中期経営計画のキモは「建設本業の収益力の回復と収益基盤の整備」です。

要するに業績を回復するために中期経営計画を立てたのです。道路・鉄道のインフラ整備を徹底し、老巧化したインフラ維持を中期経営計画の内容に定めています。

営業力・現場力・競争力の3つのキーワードを中期経営計画に組み入れて業績回復を成し遂げる予定です。

個人的な意見になりますが、経営回復で特に重要になるのは営業力だと思います。営業力に秀でていないと新規受注を獲得するのは難しくなってしまいますし、重要プロジェクトに携わることもできません。

熊谷組は今後、「採算重視の受注方針」を貫けば業績は回復すると思います。

これは建築業界全体の傾向になりますが、労務費高騰問題に対処して利益額を増大している会社の大半は選別受注を行なっています。

利益の出ない施工は行なわず、選別受注を通じて利益率を上げる方針を貫いているのです。これは健全な利益体質を得るために重要となる戦略で、採算性を最重視して営業活動を続ける必要があるのです。

採算の良い受注を得たければ営業力が必須になります。熊谷組の未来は営業力によって左右されるのです。

【熊谷組の財務分析】

熊谷組は決算が安定しないのが難点です。

2013年通期決算の売上高は2607億5300万円、営業利益はマイナス11億6700万円、経常利益は6500万円で良い結果を残せたとは言えません。

売上高は前年度より向上しているのですが、営業利益が赤字になってしまったので早急に利益体質を改善する必要があります。純利益はマイナス10億8300万円で、こちらも散々な数字です。

しかし、来期は営業利益回復が予測されています。

単体受注が2405億円に増加したのが大きいです。前年度と比較して7.6%増加しており、国内官公庁の仕事を通じて利益を上げています。台北市の超高層マンションを受注したのは熊谷組にとって良いニュースになります。このマンションは富裕層が住むことを予定しています。

財務面は悪いです。

自己資本比率は22.6%。有利子負債額は209億5400万円で、自己資本比率が低いのが気になります。

【熊谷組株に向いている投資スタイル】

熊谷組は成長株投資に向いています。

持続的成長を成し遂げている会社ではありませんが、黒字回復を果たす見込みが強いのは素晴らしいです。1回赤字に陥っても経営を立て直せるのは「経営戦略が優れている証拠」になるため、熊谷組株は成長性に期待した売却益投資を実行するのが適しています。

しかし、継続成長株が欲しい人は熊谷組株と相性は悪いです。

更に言えば現在の熊谷組株の配当利回りは0%なので配当金収入は期待できません。予想PERは27.69倍、実績PBR値は1.71倍で株価が割高なのも懸念材料です。

黒字回復という明るいニュースを期待できるのは良いのですが、株の総合力を分析すると美味しい株ではないことに気づきます。自己資本比率も低いので資産株投資を実行するのも難しく、熊谷組は採用できる戦略が限られているのが難点です。

(上記の情報は2014年2月17日に記載しました)


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