金融教育が未発達なのは社会問題に該当する

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日本では多くの人が金融に関して無知です。

日本の社会システムを分析すると、金融について精通していなくても生きていくことが可能です。

投資を一切行なわず、自分のお金を貯めて生活することは可能です。

こういうことを言うと「投資する必要はない」と言われてしまうのですが、投資は現代資本主義を形成するのに必要不可欠な行動であり、我々は「金融教育が未発達」という社会問題について深く考えなければいけません。

そもそもなぜ、日本で金融教育が浸透していないのか?

金融広告中央委員会は金融教育を行なう目的について以下のように定義しています。

「金融教育とは、お金や金融に関する様々な働きを理解し、それらを通じて自分の暮らしや社会について深く考え、自分の生き方や価値観を磨きながら、より豊かな生活やよりよい社会づくりに向けて、主体的に行動できる態度を養う教育である」

引用URL http://www.shougakuren.net/2012PDF/KANTOU/H24akisemi/r2sho1.pdf

証券研究関東学生連盟が書いたレポートでは、「お金の運用方法を教える教育」は金融教育ではないと考えていますが、私はそれは違うと思っています。

金融教育はその名の通り「金融に関する様々な働きを理解するための教育」です。

金融知識について理解し、金融を活用してより豊かな生活を実現するために投資という手段を実行するのが金融教育の本質です。そのため、「金融に関わることならば、投資という手段であっても金融教育に該当する」のが私の考えです。

さて、日本で金融教育が未発達なのは確固たる事実になりますが、人々は金融教育に対してどのような認識を抱いているのでしょうか。

ここに金融中央広報委員会が集めたアンケートがあるのでご覧ください。

1.学校の金融教育の取り組みに対する期待度 


出典:金融中央広報委員会「金融に関する消費者アンケート」
URL:http://www.shiruporuto.jp/finance/chosa/enqu2008/index.html

引用URL http://www.shougakuren.net/2012PDF/KANTOU/H24akisemi/r2sho1.pdf

 

このように、金融教育に関しては大多数の人が「積極的に取り組んで欲しい」と回答しています。

日本では金融文化がまだ未発達な状態ですが、それは人々の学ぶ意欲が低いからではありません。

金融教育を積極的に実施して欲しいという意見が多数を占めており、人々の金融教育に対する関心度は非常に高いのです。

なぜ多くの人々が「金融教育に対する積極的な取り組み」を望んでいるのにも関わらず、義務教育課程で金融に対する教育を実施する時間が不十分なのでしょうか?

現在の教育システムは本当に正しいのでしょうか?

アメリカやイギリスでは金融教育が積極的に行なわれていますが、世界第3位の経済大国である日本がなぜ金融教育に対して消極的なのでしょうか?

これには明確な理由が存在します。

アメリカやイギリスでは「教育者の金融知識に関するレベルが高い」ので、適切な金融教育を実施することができますが、日本の教育者は金融レベルや投資レベルが低いので、金融教育を徹底的に実施するのが不可能です。

アメリカでは高校3年生までに株式市場や投資に関する知識を蓄え、投資のリスクについて理解するのが一般的ですが、日本の高校生がどれほど投資知識に長けているでしょうか?

大半の人間が「無知」と言えるくらいのレベルでしょう。

これは学生が悪いのではないのです。

英語を教えて貰わなければ英文を読めないのと同じで、金融教育を受けてこなければ金融に関して無知であるのは仕方のないことです。

そもそも日本の教育システムは「労働者を育成するために特化した教育」となっているため、金融教育を実施することがほとんどありません。

 

これが日本の現実になります。

 

さて、適正な金融教育が行なわれていない現実はあなたも十分理解していると思いますが、これが社会問題に繋がっていることを理解しているでしょうか?

大人になり、ある程度の投資資金を活用して株式投資を行なう人は大勢いらっしゃいます。

それ自体は非常に良いことですが、基礎投資レベルも身についていない人間が株式投資を始めるから「個人投資家の9割は負ける」のです。

個人投資家の9割が負けるという現実は日本の教育機関が招いた結果であり、大きな社会問題であることを自覚しなければいけません。

投資は自己責任が原則となっていますが、「投資は自己責任だから損しても仕方ないよ。悔しかったら勝手に勉強すれば?」という理論は少々責任を放棄し過ぎていると感じます。

この理論が正しいのであれば、教育者の価値とは何でしょうか?

社会に出てほとんど役に立たない勉強を子供に押し付ける存在でしかないのでしょうか?

「投資教育が不完全な理由で、多くの日本国民が金融や投資に関しての知識に精通していない」という現実は社会が引き起こした問題です。

根本的な原因は教育者の金融レベルの低さに直結するのであり、教育者が子どもたちに適切な金融や投資知識を教えることができないくらいレベルが低いから日本は投資レベルが低いのです。

多くの人が投資・金融のスキルが低い社会を今のまま継続するのか?

金融教育に力を注ぎ、人々が適正な金融知識を身につける社会を実現するか?

 

どちらが理想であるかは、明白でしょう。

 

子供に多くの選択肢を与えない教育システムが本当に正しいのですか? 

教育者の方々は現在の教育が正しいと思っていますか? 

今の教育を続ければ、日本は投資被害にあう人が減ると本気で思っていますか?

「金融に関しては畑違いの分野だから私には関係ない」と述べる教育者もいるでしょう。この発想そのものが怠惰であり、日本の金融教育レベルを落としている原因になっていることを理解しなければいけません。

教育者は目覚めなさい。

「社会に出て役に立つ知識を授ける」のが教育者の本分であることを理解していないから、金融教育は未発達な状態なのです。


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