矢作建設工業 (1870)

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・上場市場 東証1部
・会社名   矢作建設工業株式会社
(やはぎけんせつこうぎょう 英称:YAHAGI CONSTRUCTION CO., LTD.)
・証券コード 1870
・業種     建設業
・決算    3月
・設立年  1949年5月
・上場年  1982年5月


管理人評価C

【会社紹介】

矢作建設工業は名鉄グループの総合建設会社として活躍しています。


矢作建設工業の最大の特徴は「危機感を持って会社を経営している」という点でしょう。元取締役社長の山田 分男氏は「建設業界の激変振りは凄まじい、私は建設業は将来なくなるのではないかと思っている」と述べたことがあり、強い危機感を抱いています。

公共部門や民間部門でもグローバル競争が強いられている建設業界では、「外国に勝つ力」が強く求められているのです。海外勢の圧力に勝てない会社は衰退するしかありません。

グローバル社会で勝ち抜けない会社は、最終的に身を滅ぼす結果しか待ち受けていないのです。

グローバル化が進む市場情勢の中、矢作建設工業が生き残るために示した戦略は「建設における優れた技術を利用する」という点です。お客様が建設会社に求めるのは「技術」という面が大きいです。

技術のある会社は信頼を得ることができますし、採算性の良い施工を受注することも可能です。技術力の進歩が会社の存続に繋がると考えている矢作建設工業は、「優れた技術の追求」を経営の最大課題に設定しています。

私の見解を述べさせてもらうと、「危機感」を抱いている会社は本当に強いです。

特に矢作建設工業のように黒字経営を続けている優良企業が建設業界に対する危機感を抱いているのは素晴らしいです。

「本当の危機が訪れる前に、生き残る戦略を練っている」と評価することができます。技術力の向上を強く意識している点も良く、矢作建設工業の経営方針に賛同する投資家は多いのではないでしょうか。

【専門家集団として活躍する矢作建設工業】

矢作建設工業の長所は優秀な人材を揃えていることです。

専門家集団と呼ばれている矢作建設工業は、お客様の問題を解決する「問題解決型スタイルの経営」を貫いて利益を上げているという特徴があります。

土木事業では独自の技術力を駆使して「人々が安心して暮らせる環境」を築いています。

また、矢作建設工業は地震対策技術に秀でています。

矢作建設グループは地震に関する研究を推し進めており、中部地区最大級の実験施設を持つ「地震工学技術研究所」を通じて日々研究活動を行っています。

地震に負けない建物を施工することによって日本に本当の安全を提供しようと努力している矢作建設工業は、「日本のために邁進している優良企業」だと評価することが可能です。

ここまでテクノロジーが進んだ現代においても地震の被害に悩まされる人は後を絶ちません。

逆に言えば地震対策には「絶対のニーズ」が存在するのです。地震大国と呼ばれる日本は地震対策活動が急務になります。矢作建設工業は「地震」という絶対に無くならない災害に向けて真正面から戦う姿勢を見せている日本貢献企業です。

【矢作建設工業の財務分析】

矢作建設工業は2009年から2013年にかけて安定した黒字経営を維持しています。

2013年通期決算の売上高は669億4000万円、営業利益は25億8100万円、経常利益は21億3300万円で前年度と比較して利益額を下げたのが気になります。純利益も11億8400万円になっており、少し物足りない結果を残してしまいました。

しかし、来期は売上高や営業利益の拡大が予測されています。

耐震補強工事の活躍がめざましく、大型案件を手に入れたのも大きいです。土木事業は公共工事を中心に躍進しており、採算性も改善しているのが魅力です。2013年は1株あたり11円だった配当金も、2014年度は14円に戻す予定です。

財務面は微妙です。

自己資本比率は34.5%。有利子負債額は280億9400万円で、財務面は可もなく不可もありません。

【矢作建設工業株に向いている投資スタイル】

矢作建設工業は様々な弱点を抱えている株です。

地震対策に強く、技術力向上を意識した経営方針は素晴らしいのですが、成長株として評価するのは危険だと思います。来期は素晴らしい決算結果が発表される予定ですが、矢作建設工業は持続的成長を遂げた株ではありません。

成長株として評価する投資家も多いのですが、過去の決算を見ると本当に成長株としてふさわしいのか疑問に感じます。

今まで1株益を落とし続けてきた矢作建設工業に継続的発展を期待するのは酷ではないでしょうか。

また、2013年に減配したのは痛いです。利益額が落ちていたとは言え、減配は株主にとって好意的に解釈することはできません。2014年は復配が予想されていますが、それでも減配をした事実は拒めないので「安定配当株」として評価することはできないのです。

現在の予想PERは14.31倍、実績PBRは1.36倍で割高です。

現在の予想配当利回りは1.45%で配当金狙いの投資に適しているとも思えません。矢作建設工業は会社としては優秀ですが、株として評価すると色々と問題点を抱えていることが分かります。

矢作建設工業株は「会社の心意気を評価する」のがお勧めです。

現状に満足しない姿勢や、地震対策研究を続けている矢作建設工業の姿勢を評価して長期投資を行なうのがお勧めの投資スタイルになります。

(上記の情報は2014年2月23日に記載しました)


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