・上場市場 東証1部
・会社名 株式会社ヤマウラ
(やまうら 英称:Yamaura Corp.)
・証券コード 1780
・業種 建設業
・決算 9月
・設立年 1960年8月
・上場年 1995年9月
管理人評価C
【会社紹介】
ヤマウラは鉄工所として誕生した会社ですが、現在は建築や土木工事を中心に行なっています。
優良な財務体質を築いているのが魅力です。
ヤマウラは「徹底的なコストダウンと品質向上」を強く意識して事業拡大に励んできましたが、その結果が健全財務体質という形で表れています。
お客様の要望に全面的に応えるスタイルがウリで、顧客満足度の向上を意識して経営戦略を練っています。小売業だと顧客満足度の上昇を狙っている企業が多いのですが、ヤマウラのように建築業界でお客様の満足度にこだわる会社は好意的に捉えることができます。
どのビジネスであってもお客様の満足度を意識するのはとても大切で、お客様が自社サービスに納得していただけないとリピーターを確保することはできません。
最近は「お客様から広がる口コミ戦略」が重要視されています。
お客様同士で会社の実力が話題になることがありますが、1人のお客様が「この会社、良いよ」と言ったら莫大な宣伝効果を発揮するのです。
営業マンが自社の良さを説明するよりも、親しい知人を経由して評判の良い情報を仕入れた方が信頼性が高いのです。そういう観点から考えると、ヤマウラの「顧客重視戦略」は好意的に解釈することが可能です。
様々な施工実績を誇るヤマウラは、自社の技術力を活かして幅広い工事を行なっています。公共建築工事やダム開発、スポーツ施設の建設もこなすヤマウラの対応力はとても優れています。
【建築部門、土木部門が主力のヤマウラ】
ヤマウラは建築部門と土木部門がメインの収入源になっています。
建築部門ではお客様のニーズに合わせた提案型営業を行なうのが得意で、多種多彩な建物を建設する能力に秀でています。マンションや福祉施設、オフィスや工場まで建築できるヤマウラは「建築のプロ集団」として活躍しているのです。
技術力と機動力を武器に大規模公共工事プロジェクトに参入し続けてきたヤマウラは、環境も配慮して工事を行なっているのが特徴です。
土木事業では「今まで通れなかったところを通れるようにする」土木技術がウリになります。
緊急の災害時に交通網を迅速に修理する「災害防止工事」なども手がけています。また、事前に事故を防止するための土木工事も手がけており、幅広いシチュエーションに対応できるヤマウラの技術力は本物だと評価することができます。
【ヤマウラの財務分析】
ヤマウラは黒字体質を維持する安定経営が魅力の会社です。
2013年通期決算の売上高は193億5600万円、営業利益は10億400万円、経常利益は10億7700万円で全てにおいて利益額が向上する良い結果を残すことができました。純利益は3億8000万円に上昇しており、1株益も19.2円に回復しています。
しかし、来期は減益が予測されます。
資材や人件費の工場によって利益額にダメージを受けているのが痛いです。今後は自由選択が魅力の住宅販売を一般向けに拡販して収益力を高めることが期待されています。
財務面は良いです。
自己資本比率は58.8%。有利子負債額は3億5900万円で、有利子負債は少ない範囲で収まっていると判断することができます。
【ヤマウラ株に向いている投資スタイル】
ヤマウラは安定株投資が適しています。
黒字経営を長く続けている実績と、良好な財務状態を評価して株を長期保有する戦略がお勧めです。
欠点を挙げるとすれば成長性に期待できない点でしょう。
過去の決算を分析しても利益額にはばらつきが生じており、持続的発展を遂げていないことが数字から分かります。成長株投資を実行したい方はヤマウラ株と相性が悪いです。
現在の予想配当利回りは1.84%で、そこそこです。
安定株として投資するのであれば許容範囲内の配当利回りではないでしょうか。
予想PERは19.15倍、実績PBRは0.55倍でPBR値がとても低いです。建築業界は投資家から注目を集めにくいという特徴があります。ヤマウラの企業規模はかなり小さいので、それが原因でPBR値が低いのでしょう。
更に言えば成長性に長けていない株は投資家から敬遠される傾向があります。
このデータは有効に活かすことができます。PBR値が低いということはそれだけ割安性に長けているという意味になるので、割安株投資を実行するのに適していると分析することができます。
割安株投資、安定株投資の2つの投資スタイルを選択するのがお勧めです。
【ヤマウラの株主優待】
9月の権利確定日にヤマウラ株を500株以上保有していると地場商品を受け取ることができます。
参照URL http://www.yamaura.co.jp/
(上記の情報は2014年1月30日に記載しました)
ヤマウラ (1780)
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