山田昭男はなぜ最強経営者だったのか

LINEで送る
Pocket

現在名証二部に上場している未来工業(7931)の創業者、山田昭男さんは本当に究極の最強経営者であることに気づきました。


出典 www.tfm.co.jp

何年も前から山田さんについて凄いとは思っていたのですが、それでも真似はできないなと感じていました。なぜならば山田さんが実行する経営はあまりにも常識外れだからです

・性善説経営

・まずはアメを与える。そうすれば社員はサボらない。

・だから休みがたっぷり! 給料も高い!

・社員が自主的に考える経営

これが山田さんが実行していた経営術ですね。

これ、真似することできないなー。確かに凄いけど常識外れだなーと思っていたのです。この山田イズムを表面でしか理解できていないとそうなってしまうのです。

でも、実は違うのです。

山田さんの経営術は人間としての本質を突いています。なぜならば本質は不変であり、本質に則った行動を取れば成功できないわけがないからです。

山田さんの理論は様々な理論によって正しさが証明されています。そして私も色々と起こったことにより、本質を知って再度改めて「山田昭男さんは素晴らしい!」と思うようになったのです。

では、なぜ山田さんが本質を突いた経営を行っており、その経営術が理論としても正しいのか解説させて頂きます。

【まず、自分が幸せにならないと他人に貢献する気にはならない】

これが究極の本質です。

山田さんは常々、「常識を疑え!」とおっしゃっていました。なぜこのようなことを言っているかは私は凄くよく分かります。

なぜならば、常識の方が間違いだからです。

具体例を語りましょう。


出典 www.city.yokohama.lg.jp

このように、日本はとても自殺率が高い国です。なぜ自殺率がここまで高いのかという根本的な問題がありますが、それは日本の常識が間違っているからに他なりません。もう常識が間違っているということはデータで証明されているのです。

日本の常識とは何でしょうか?

色々あると思いますが、一番広く伝われている常識は「努力は美徳。自己犠牲ができる人ほど素晴らしい」という考えです。もうこれは70年前から何も変わっていないんですよね。ほんと、進歩がない。

ただ、この常識はマズローの欲求5段階説によって間違いだと証明されています。


これがマズローの欲求5段階説なのですが、人間はこの法則から抗うことはできません。

マザーテレサはこう言いました。

「自分の国で苦しんでいる人がいるのに他の国の人間を助けようとする人は、他人によく思われたいだけの偽善者である」

これね、本質を突いています。

マズローの欲求5段階説に絡めて解説すれば分かりやすいのですが、自分が飢えているのに他人に対してパンを与えることができるわけがないんですよ。これはとても当たり前のことで、あなたも実感して頂けると思います。

いくら他者貢献が究極の幸せだと言っても、それには段階を踏む必要があるのです。まず、自分が満たされて幸せにならなければダメなんです。特に日本は自分が幸せではないのにお客様に尽くすことを求めます。

それはただの「自己犠牲」なので、自分が辛いんですよね。

自分が幸せで満たされていないのに他者に貢献しようなんて思うわけがないんですよ。順序が違うんです。だからまずは自分が幸せになり、満たされる必要があるんです。それがマズローの欲求5段階説です。

山田さんも同じなんですよね。

山田さんは常々、「先にアメ(お金)を与えれば必死になって働く」とおっしゃっていました。その通りです。人間はまず自分が幸せにならないと他人を幸せにしたいなんて思わないんです。

だから人様の悪口ばかり言ったり、批判ばかりしていたりする人は自分が幸せじゃないんですよ。本当に自分が満たされて幸せだったら悪口を言う気にもなりません。

山田さんの行ったことって、人間の欲求レベルを引き上げたのです。まずアメを与えることによって安全の欲求を満たすことができる。そして下層の欲求を達成したら初めて自分が認められたいとか考えて行動できるようになるんですよ。

だから山田イズムの「考える経営」が実践できるんです。

山田さんは「社員が感動しないとお客様を感動させることはできない」とおっしゃっていました。これはマズローの欲求5段階説にそって考えると正しいんですね。という本質なので、間違っているか否かという議論の余地もないです。

あなたも経験があると思いますよ。自分が不幸で満たされていないのに、他者のために貢献しようと思わないですよね?

それが答えです。

【内発的動機に徹して行動するのが最強である】

実は人間のやる気のメカニズムというのは行動心理学によって証明されているんです。

動機には二種類あり、外発的動機と内発的動機があります。いつもモチベーションが高くてやる気に満ち溢れている人は内発的動機に徹して行動しています。

これね、凄く良い失敗例があります。

私、社長ではなくなりました。 ― ワイキューブとの7435日

新品価格
¥1,512から
(2016/2/20 06:31時点)


こちらの本が非常に参考になりますね。これはワイキューブという異色ベンチャー企業を立ち上げ、潰した人の本になります。

このワイキューブ、失敗した理由は明白で外発的動機に徹していたから潰れたのです。

・平均年収を1000万円にしたら逆に不満が出るようになった

・給料が安いと言われるようになった

・お金さえ与えれば人はやる気になると思ったが、違った。

これがこの本の中身になります。

勘の良い人だったら気づくと思いますが、「未来工業の山田さんのやり方も外発的動機じゃないの??」と感じると思います。

実は違うんですよー。

山田さんはまず、お金を与えてから内発的動機に移行させています。つまり、「自分の力を発揮したい。人や会社の役に立つために仕事をしたい」というのが内発的動機ですね。

ワイキューブにはそれができていなかった。外発的動機だけでやる気を高めようとしたから失敗したんです。しかし、山田さんはまず、自分を満たして幸せにしてからやる気を引き出すという手法を活用したのです。

外発的動機→内発的動機

このように移行したのですね。

最強のモチベーション理論は内発的動機であることは既に実証されています。もうこれも行動心理学で実証されている事実なので、議論の余地もないんです。

だから山田さんの経営術は異色でも変人でも何でもないんですよ。行動心理学に基いて行った正しい理論なのです。むしろ自分の幸せを犠牲にして他者に尽くせという日本の常識が「間違い」なのです。

山田さんが常々、「常識を疑え」とおっしゃった理由がよく分かりますね。常識なんてほとんどが間違いですからね。


出典 toyokeizai.net

最後に、山田さんは「日本人の性善説を信じている」とおっしゃっていました。

私は違います。

日本人だけではなく、人類そのものの性善説を信じています。なぜならば人間には生まれながらの性格なんてないからです。アドラーも性格がないと断言したとおり、人の性格・思考なんて後天的なものです。だからいくらでも変えることができるのです。

世界で紛争が起き、詐欺などが多いのも犯罪を起こす人間が満たされていないからです。

突き詰めて言えば本当に自分が満たされて幸せになったとき、初めてそこで他者に貢献したいと本気で願って行動できるようになるのです。犯罪なんか起こしませんし、人様の悪口をいうこともなくなります。自分が満たされていないから悪と言われる行為が起こるのです。

それは人間の本質であるため、日本人だけに限った話ではありません。

そのためのハードルが高いのは事実です。人間は誰しもが最終的には他者に貢献したいと願うようになるため、その事実を踏まえて考えると人間は善なのです。

貢献へとステップを踏むための経営を行っていた山田さんは、異色でも変人でも何でもありません。本質を理解し、行動しただけの最強経営者なのです。


スポンサードリンク