資本金の多い会社は安心という考えは間違いか?

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以下の感謝メールを頂きました。

>差出人: ペルシャ 
題名: とても勉強になります

メッセージ本文:
昨年、病気をいたしまして、職を失ってしまいました。
貯金はすべて銀行に預けておりますが、貯金の一部を何か投資したほうがいいのではないか?と思うようになりました。


株と言えば、損をするというイメージだったのですが、岡本様のHPを読ませていただいて、資産株というのがあることを知りました。
すごく勉強になりました。


クラレという会社が良いように思いました。
岡本様のHPと同時期に
『液液晶偏光膜用フィルム「クラレビニロンフィルム」愛媛県のクラレ西条が、1973年に世界で初めて事業化に成功「クラレビニロンフィルム」は世界全ての電卓、ノート型パソコン、携帯電話、カーナビ等のLCD(液晶表示装置)に素材として使用されている。』

『水溶性樹脂  クラレの「ポバール」液晶向け光学フィルム、自動車のフロントガラス、繊維加工材、紙加工材、接着剤、無機物のバインダー等、世界シェア1位。』

と言う記事を見つけました。

ちょうど、貯金を預け直しし、金利が40万円ほどつきました。
それでクラレの株を100株ほど買ってみようかな?と思っております。
銀行の金利が安い今、資産株というのは魅力的に思えます。

クラレのほかに三井物産はどうかな?と思っているのですが、まだまだ調べてみないとわからないです。
素人考えでは資本金の上位の会社だとなんとなく安心かな?と思ってしまうのですが、それはきっとかなり甘い考えなのでしょうね(笑)

これからもHPの更新を楽しみにしております。
色々と勉強させてください。

 

ペルシャ様、メールを送って頂きありがとうございます。

お金を銀行に預けているということですが、真に素晴らしいと思います。私は貯金自体を否定するつもりは全くなく貯金ができる人は金銭管理能力が高いと考えています。

ただ、ペルシャ様のおっしゃるとおり「銀行預金は利息が低い」のが難点です。お金を守るという目的で銀行にお金を預けるのは良策ですが、「お金を増やす」という目的を掲げて銀行にお金を預けるのはよろしくないと考えています。それは銀行預金の利率が低いからです。

定期預金の利率はどんなに高くても0.35%程度です。

株であれば配当利回りが0.35%以上の株はゴロゴロ存在し、配当利回り4%以上を維持している株もたくさん存在します。その中から自己資本比率の高い無借金株を選び出し、資産株投資を実行するのは今でも通用する戦略だと私は考えています。

さて、クラレという株ですが、私はクラレは優秀な会社だと分析しています。

2011年から2014年にかけて黒字決算を維持しており、自己資本比率は70.8%。

有利子負債額は591億700万円で財務状態がとても優秀な資産株です。配当金も安定しており、業績連動型の配当方針を実行していないので「安定したインカムゲイン狙いの投資」を行なう上で参考となるデータです。

来期の業績は減益が予測されており、成長性に期待を抱くのは少々危険です。

ただ、クラレは成長性よりも「安定性・資産としての価値」を評価する株だと思っています。

現在の予想配当利回りは2.16%で少し配当利回りが低いです。安定性に長けているのは良いのですが、大きなインカムゲインを得たければ予想配当利回りがもっと高い株を選ぶのが得策となります。

様々なデータを分析した結果、クラレが資産株として秀でているのは確かなことだと思います。(クラレの投資を推奨しているわけではないので、その辺りはご理解くださいませ)

クラレは世界一の商品を数多く販売しています。

クラレが販売しているポバール(ポリビニルアルコール)は、ビニロン繊維の原料として役立っており、クラレが世界で初めて工業化した実績があります。世界シェアの35%を獲得しているポバールという分野で世界1位のシェア獲得率を維持しています。

他にも世界シェアの8割を確保している『光学用ポバールフィルム』や『ビニロン』なども存在します。


クラレは利益過剰金が2723億7300万円ですが、利益過剰金が多い企業ほど「黒字体質の維持力に定評がある」と分析することが可能です。こういったデータを参照した上で申し上げると、やはりクラレ株は資産株として秀でていると思います。

ただ、いくら資産株であっても株価が下がるリスクは存在するため、その辺りは注意してください。

ちなみにペルシャ様は資産株投資に興味があるようですが、資産株を見極める上で重要となるポイントは資本金ではありません。

資本金が多いと会社として大きく見られるというメリットがありますが、資本金は会社に存在するお金でありません。

資本金とは、「株主からこれだけのお金を集めたことがある!」という数字だと思ってください。例え資本金が10億円でも、預金として10億円があるとは限らないのです。

会社の設備投資で10億円のお金を使った可能性もありますし、資本金額は会社の財務健全性を分析するのに適したデータではないのです。

会社規模を推し量る上で資本金を分析するのは非常に参考になりますが、資産株投資を行ないたければ「自己資本比率と有利子負債額」を調べるのがお勧めです。

自己資本比率が高い会社ほど財務健全度が高いと思って頂いて結構です。

三井物産は黒字経営を維持しており、資本金も多い大企業ですが、財務状態はそこまで秀でているわけではありません。

自己資本比率は31.7%。有利子負債額は4兆4902億2100万円で、かなり有利子負債額が多いです。配当金支払い実績を調べてみると「業績連動型の配当方針」を実施しているので、利益額が低下したら配当額も減少する可能性が高いです。

資本金上位の会社でも、株価というものは下げるときは一気に下げることがよくあるため、あまり安心できないというのが私の回答になります。

安全株が欲しければ「財務状態が優秀で、黒字経営を維持し続けており、安定配当を支払っている株」に投資するのが賢明になります。

この度は更新の励みになるメールを送って頂きありがとうございました。

株式投資.jpの情報量をどんどん増やして、1人でも多くのユーザー様に役立ちたいと望んでいるので、この先もどうぞよろしくお願いいたします。


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