消費税引き上げの影響は次第に薄れていくのか?

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投資家にとって気になる消費税増税の影響。

小売業界では増税によって売上高に大打撃を受けている企業が多く、「思った以上に消費税引き上げの影響が厳しい」と解釈している人もいらっしゃいます。

 

とりあえず、データを参考に消費税増税の影響を確かめてみましょう。


出典 http://ir.belluna.co.jp/ir/monthlydata/index.html

 

上記の画像は小売業界に属しているベルーナの月別売上高になります。

このデータを見ると分かる通り、「4月から6月にかけて消費税増税の影響によって売上高が低迷しているが、7月以降は売上高を増やしている」という事実を確認することができます。

しかし、ベルーナは「50代から60代」が顧客層のメインになります。

要するにお金を持っている人を対象にしてビジネスを行なっているから消費税引き上げから迅速に回復することができたと解釈することができます。

 

ベルーナだけのデータだと不十分なので、他の企業も見てみましょう。

 

東証1部に上場している関西スーパーマーケット(9919)は、15年3月期中間単体決算予想を2.4億円の赤字に修正しました。従来の予測では5億4000万円の黒字になる見込みでしたが、2.4億円という赤字予想を出したのは何故でしょうか?

 

関西スーパーマーケットは、「消費税増税による消費低迷が予測よりも長引いており、競争激化や冷夏の影響によって赤字になる」と述べています。

ソース http://www.kansaisuper.co.jp/upimages/irinfo/irnews_363.pdf

 

関西スーパーマーケットとベルーナは根本的に違うんですね。

 

関西スーパーマーケットは「スーパーを運営している会社」です。

 

スーパーはお金持ちも貧乏人も幅広く利用するため、ベルーナのように「お金を持っている人だけを対象にしたビジネス」ではないので消費税増税の影響を真っ向から受けている形になります。

 

それにしたって赤字決算予測を出すのはとても残念ですが、「ビジネスモデルの違い」が消費税引き上げに多大に影響を及ぼしているのは事実です。

 

要するに「お金持ちを対象にしたビジネス」を行なっている小売会社は、ベルーナのように早期回復を果たすことが可能であると予測しているのです。

 

東証JASDAQに上場しているイオン九州(2653)も消費税引き上げで大打撃を受けています。

 

イオン九州は15年2月期中間単体決算予想で純利益は-4億円の見込みでしたが、下方修正を発表して当期利益が-11億5000万円になる見込みです。

 

イオン九州は消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減が続く中、ガソリン代や電気代の値上がり等を受け、お客さまの生活防衛意識は益々高まっております」と述べており、消費マインドの低迷が利益悪化の原因だと解説しています。

ソース http://aeonkyushu.com/files/management_news/797/pdf.pdf

 

イオン九州も関西スーパーマーケットも「幅広いお客様を対象にしたビジネス」を行なっており、富裕層を中心にビジネスを展開していないから消費税引き上げで業績が悪化していると予測しています。

 

「現在の小売業界は勝ち組と負け組の差がはっきりと分けられており、富裕層をターゲットにしていない小売ビジネスは厳しい」というのが現状になります。

 

消費増税が収束しているベルーナと、関西スーパーマーケットとイオン九州の低迷をしっかりと分析しなければいけません。

 

今後も「一般消費者の消費マインドの低迷」は続くと予測されますが、ベルーナのように高齢者を対象にした商品を販売している小売企業は業績が緩やかに回復すると予想しています。

消費税が10%に引き上げられたらスーパーマーケットを運営している会社はますます打撃を受けるでしょう。消費税引き上げの業績低迷を避けたければ「お金を持っている高齢者」を対象にしたビジネスを行なっている会社の株を買うべきです。


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