減益予想を発表する会社はやる気があるのか?【5月16日】

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今年のよくある傾向として、「今期決算が良くても来期の見通しが悲観的で株価を落としている」というパターンが定着化しています。


要するに「今年の業績は良かったけど、来期はちょっと厳しいよー」と投資家に宣告するパターンが流行っているのです。

もうこれは「流行」と定義付けて問題ないでしょう。

株価は未来の業績を反映しているので、減益予想を打ち立てたら株価が大きく下がるのは当然です。実際に「減益予想」を発表した会社は大きく株価を下げており、私が保有している日本電子、永大産業も「減益発表」という流行の波に乗っています。

低く見せる戦略をご存知でしょうか?

最初から投資家の期待値を下げることにより、批判を避けるのが低く見せる戦略になります。「来期は減益が予測されていますよー」と発表することにより、「この会社は成長性がない」と投資家に判断させ、投資家の期待を低く抑えるのです。

なぜ自社の業績を悲観的に発表するのか?

理由は明白です。「来期の業績は非常に良いです!」と発表すると投資家の期待が高まり、一時的に株価も向上しますが目標が達成できなかったときに投資家の失望売りが発生します。

しかし、あえて最初から来期予測を悲観的に設定していれば実際に減益になっても「予想通り」なので、後に株価が急落するリスクを避けることができます。

逆に増益を達成したら「業績予測は減益なのに、サプライズを発表した!」ということになり株価は大きく向上します。要するに最初は投資家に期待させず、後の株価下落を避けるために「減益予想を発表する」のです。

「いや、それは違う。ウチの会社は本当に厳しいから、減益予測を発表している」という意見もあるでしょう。それはそれで大きな問題になりますが、成長性に期待できない会社は投資の対象から外した方が良いのです。

「減益予想を発表するメリット」を理解した上であえて言わせてください。

減益予想を出している会社は本当にやる気があるのかと。

最初から逃げ道を作っておけば楽でしょう。「増益を達成しなくてはいけないプレッシャー」を抱えるくらいなら、減益予想を発表して自分を低く見せた方が良いことは理解しています。しかし、減益予想を打ち出している会社は「非常に消極的である」と感じます。

持続的成長を成し遂げている住友林業、業績を伸ばしたのに悲観的予測を出したTBK、経常利益の低下が予測されているベルーナなど、優良企業が次々と「悲観的予測」を打ち出しているのは驚きを隠せません。

ある意味日本人らしいというか、何というか……。

今後考えられるシナリオは、「減益予測を発表した企業が後に上方修正を発表し、株価を伸ばす」というパターンです。

連続増益を達成することができなくても、当初予測より良い業績を残せば株価は上がります。

別の視点で考えると「来期業績は減益だと発表している会社の株を買うのはチャンス」になるのです。勿論、割安株を狙う必要はありますが、次に好材料が出たときに大きく株価を伸ばす可能性が高いので総悲観論に惑わされてはいけません。

あと、これは完全な極論になりますが言わせてください。

逃げ道を作るのも良いけど、増益予測を打ち立てて増益を達成した方が恰好良いですよ。

明るい未来を提示するのはプレッシャーもかかるし実現する難易度も高いけど、難しいことから逃げるなよ。

減益予想を発表していれば「減益でも仕方ない」と投資家に思って頂けますが、あえて増益予測を打ち出して「増益を達成するためのプラン」を必死に考える企業に好感を抱くのが私の本音です。


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