リストラに走るKADOKAWA・DWANGO (9468)

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大手出版社のKADOKAWAとニコニコ動画を運営しているドワンゴが経営統合したのはビックニュースとして伝えられていますが、ネットメディアであるドワンゴとKADOKAWAは業績に大きな差異が生じています。


出典 climax.sega.jp

ドワンゴは14年9月期通期の連結決算で、売上高が前期比15.4%増の414億円、営業利益は49.9%増の31億9300万円という結果を残したのに対し、KADOKAWAの14年4~9月期連結決算は、営業損益は9億3300万円という結果となっています。

KADOKAWAの傘下企業にアスキー・メディアワークスが存在しますが、アスキー・メディアワークスはライトノベル業界の王として君臨している『電撃文庫』というブランドが強みです。ライトノベル作家が1番デビューしたいのが電撃文庫と言われているほど、電撃文庫のブランド力は強烈なのですが、近年出版不況によって自社商品の売れ行きも芳しくない状態が続いています。

「角川の赤字原因は書籍事業の低迷」だと言われていますが、赤字体質から抜け出すためにKADOKAWA・DWANGO が採用した戦略がリストラ戦略です。

>KADOKAWA・DWANGOは1月16日、「セカンドキャリア支援プログラム」と題し、傘下の出版大手KADOKAWAで300人程度の希望退職を募るリストラ策を発表した。1945年創業のKADOKAWAと、1997年誕生のドワンゴ。両社が持ち株会社下で経営統合したのは2014年10月だ。わずか3カ月前だが、まず“人減らし”でKADOKAWAのスリム化を先行させることになった。

出典 http://toyokeizai.net/articles/-/59108

41歳以上、勤続5年以上の正社員に対して希望退職を募集しているKADOKAWA・DWANGOは、成長性に期待が持てない出版市場からデジタル分野へとシフトする予定です。

ここにきてリストラ政策を持ち出してきたのはKADOKAWA側の人件費がとても高いからでしょう。

2014年3月時点でKADOKAWAの平均年収が641万円というデータが出ており、「業界自体が衰退している出版業界でありながら、人件費は高いまま」というのが経営不振の原因であると分析することが可能です。

これは編集者、作家にとって良いニュースでは決してなく、今後もコンテンツ産業は厳しい展開が予測されます。サイトや動画といった新コンテンツが勢力を伸ばす中、旧コンテンツであるライトノベルや漫画などは出版不況の荒波に飲まれてしまうことが予測されます。

昔も今も作家、編集者、漫画家に憧れる人はとても多いのですが、業界データを分析するとこれらの職は順風満帆というわけではありません。

大手企業であるKADOKAWAがリストラに走ったのは業界を揺るがす出来事であり、新コンテンツ分野と旧コンテンツ分野の将来性を見極めて株を買うのが重要になると思われます。

電撃文庫を筆頭とした強力なブランドを持ちながら経営が上手くいっていないのは、やはり人件費の高さがネックになっていると考えられます。今後の成長性も微妙なKADOKAWAがドワンゴと合併したのは良策ですが、今後も生き残りをかけて再編を続けるものだと予測することができます。


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