大平洋金属(5541)から学ぶ、株分析の重要性

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東証1部に上場している大平洋金属(5541)が平成27年3月期第2四半期(累計)連結業績予想数値の修正を行ないました。

大平洋金属 平成27年3月期第2四半期(累計)連結業績予想修正

売上高…334億1100万円→342億8300万円(2.6%)
営業益…9500万円→-13億8300万円(赤転)
経常益…6億300万円→-1億7500万円(赤転)
純利益…8400万円→-8億3000万円(赤転)

ソース http://www.pacific-metals.co.jp/file/news/20130806020930-1.pdf

赤字転落したのは仕方ないとして、大平洋金属は株主還元をあまり重視していないと感じました。

大平洋金属はフェロニッケルスラグ加工品を生産している会社で、為替の影響を受けやすいのがデメリットになります。

今回赤字転落予測が発表されたのも「ニッケル鉱石購入価格が上昇して利益を出すのが厳しくなった」というのが理由で、非常に不安定なビジネスを行なっているのですね。


ニッケル鉱石価格で業績が大きく変動するので「安定成長」を望むのが難しいです。ビジネスモデル自体が安定していないので、大平洋金属は安定株とは程遠い存在になります。

大平洋金属株を買っていた株主は「業績向上」を意識している人が多いのです。

間違っても安定成長を期待する人はいないでしょう。

そのため、「赤字転落になったのは残念だけど、元々ビジネスモデル自体為替レートに左右されやすいから仕方ないよね」と捉えることができますが、私が問題視したいのは配当支払方針です。

赤字になったら配当金を支払わないのが普通と思いがちですが、そんなことはありません。

財務状態が良い会社は「赤字になっても配当金を支払うことが多い」のです。

さすがに財務状態がヤバい会社は配当金を支払う余力がないので、赤字決算だと無配に転落することがよくあります。

そのため、安定配当を頂き続けたければ「赤字になっても配当金を支払う会社の株を買うのがベスト」です。

 

大平洋金属が非常に残念なのは「業績変動型の配当方針」を貫いているところです。

業績を伸ばし続けている企業だったら業績に応じた配当金を支払っても良いと思うのですが、大平洋金属は先程も述べた通り決算が安定しない会社です。

業績の変動が物凄く激しいので決算予測を鵜呑みにするのは大変危険です。

持続的成長を期待するのが酷なビジネスを行なっている大平洋金属は、「何かしらの長所」を身につけないと株価が上がるのは難しいです。

実は、大平洋金属はめちゃくちゃ財務状態が良いんですね。

自己資本比率は92.8%。有利子負債額は2億4700万円で財務優良企業として輝いているのが大平洋金属です。

ここまで財務状態が良いのにも関わらず、業績連動型の配当方針を貫いているのが惜しいと思いました。配当金を支払う余力は十分にあるのですが、大平洋金属は赤字になったら配当金を支払いません。

 

成長力があるベンチャー企業が配当金を支払わないのは仕方ないのですが、大平洋金属はベンチャー企業のような持続的成長力はありません。

大平洋金属の長所は「財務状態の良さ」ですが、株として分析すると良好な財務状態が活かされていない状態です。

私は財務状態が良い株を高く評価しますが、「財務状態が秀でていると倒産しにくく、赤字になっても配当金を支払う資本力があるから」です。

財務優良安定配当株の決算予測が悪化した場合、「長期戦に切り替えて株を塩漬けにしても利益を出すことができる」ので、業績が悪くなってもそこまで悲観視する必要はありません。

 

しかし、大平洋金属は配当性向30%を貫いているので財務状態が良くても赤字になってしまうと株主は利益を受け取ることができません。

大平洋金属はここ数日、物凄く株価を落としています。


(大平洋金属のチャート)

大平洋金属が安定配当を支払っていれば、ここまで株価が落ちることはなかったはずです。

大平洋金属のように業績が安定せず、安定配当を支払う意欲がない株は「全ての結果が業績に左右されてしまうため、運任せの投資になりやすい」のがデメリットです。

赤字決算予測に嫌気を指した投資家が株を売りまくっているのが暴落の原因になりますが、配当金を支払わない赤字株は確かに魅力がないです。

配当金を払う余力はあるのだから、配当金を払えば良いのになぁと思います。

大平洋金属が安定配当を支払っていれば、大平洋金属の株評価も向上するでしょう。

ここまで大きな暴落を起こす可能性も低くなるので、財務優秀株は安定配当を支払った方が良いんです。(株主の利益を重視する場合)

大平洋金属のように、「業績が為替レートによって左右されやすく、業績予測が難しく、赤字になったら配当金を支払わない株」というのは株式投資で儲けるのが非常に難しいんですね。

できるだけイージーに株式投資で儲けたければ、優良株を狙ってください。

持続的成長を遂げている財務状態良好な安定配当株を私が勧めているのは、「業績が悪くなっても利益を受け取る戦略」を取れるからです。

大平洋金属のような「業績が全ての株」は本当に危険なんです。

 

株自体がギャンブルに近いんです。

 

業績向上が当たったときは良いですが、外れたときは「利益の出ない塩漬け株として保有するか、損切りするか」の2択になるので株としての守備力が低いのです。

このように、株によっても当てはめるべき戦略は全く変わってくるため、「株の特徴をよく理解した上で最適な戦略を採用すること」をお勧めいたします。


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