仕事が労苦で、洗車が嫌いだったKeePer技研の谷 好通社長

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東証マザーズに上場しているKeePer技研(6036)の谷 好通社長は「仕事が労苦だった」と自社ホームページで語っています。


出典 blog.sensya.com

>18歳の時、ガソリンスタンドで働き始めてから、
洗車とは、ずっと自分の仕事として関わってきました。
昔のガソリンスタンドでは、
ガソリンを満タンに入れてくれれば、

洗車をタダでサービスすることは当たり前でありました。
だから、雨が降った翌日などは、
ガソリンを満タンにして洗車をしてもらう車がいっぱい来ました。
同じ給料をもらっていても、
雨が降って暇な一日と、晴れて給油と洗車でごった返す一日では、
天国と地獄の差があって、若い私は晴れの日が嫌いでした。

反対に、朝起きた時、外で雨が降っている音がすると、
ホッとしてすごく嬉しかった覚えがあります。
これが繰り返し摺りこまれて、
今の自分の商売が雨の日が多くては困る洗車業なのに、
雨音は、今でも「ホッとした気持ち」になる大好きな音の一つです。
あの頃の私にとって洗車は、単なる労苦でありました。
報われないことであり、出来るだけ楽するようにいつも考えていました。

出典 http://www.keepercoating.jp/corp/company/message/

実は私、こういう人が非常に好きなのです。

仕事を楽しんで続けている人を見るのも好きなのですが、仕事はいつも楽しいとは限りません。むしろ仕事がつまらないと感じることが多くて当然でしょう。仕事というのは本来つまらないものであり、自分次第で面白いものに昇華できると私は考えています。

谷社長は「洗車が労苦だった」と語っています。

18歳でガソリンスタンドで働き始め、洗車の仕事を行ってきた谷社長は「洗車」が好きではなかったのです。最初は洗車が天職だと思っていたわけでも何でもなく、むしろ洗車をしたくないと考えていたのです。

この気持ち、凄く分かる。

私は仕事はできるだけ楽しんで行うべきだと考えている人間ですが、やりたくない仕事を押し付けられて「楽しめ!」というのは暴論だと思っています。更に言えば18歳の段階で「洗車を楽しめ!」と言われても楽しめるわけがないでしょう! 私だってやりたくない!

最初は嫌いだったのに、続けていくうちに好きな仕事になる。

こういうケースは意外と多いのです。さすがに上場企業の社長で「今も行っている仕事は、最初は苦痛だった」と発言するケースは少ないのですが、皆最初から好きな仕事を行っていたわけではないのです。

皆、それを言わないだけなんですよ。

あたかも自分は仕事が好き、今の仕事が楽しいアピールをする人が多いのですが、そういう人だって絶対に仕事が嫌だった時期があるはずです。私は逆に「仕事が嫌いだった、たまに仕事のやる気が低下するときがある」と正直に言ってくれる人の方が好感を持ちます。なぜならばそれは「共感」に繋がるからです。

さて、谷社長はいつから洗車が「天職」になったのでしょうか?

 

>その発想が変わったのはいつの頃だったでしょう。
その境目は自分でもよく判らないのですが、
車がきれいになることとお客様の喜びに二乗関係があることに気が付きました。
つまり、
車が「1」のレベルきれいになる。⇒お客様は「1」のレベル喜ぶ。
車が「2」のレベルきれいになる。⇒お客様は「4」のレベル喜ぶ。
車が「4」のレベルきれいになる。⇒お客様は「16」のレベル喜ぶ。
車がきれいになる。⇒お客さまが喜ぶ。
車がもっときれいになる。⇒お客さまはもっともっと喜ぶ。
車が想像以上にきれいになる。⇒お客様はびっくりしたように喜ぶ。
お客様の大きな喜びとは、すなわち満足であり、
サービス業としての付加価値でもあります。
またお客様の満足は、私達に感謝として返ってくることも多く、
私たちの「やりがい」にもつながります。
車をよりきれいにして差し上げることによって、
そのすべてが、二乗効果を持って帰ってくるならば、
こんなに面白く楽しい事はない。そんな風に思い始めたのです。

出典 http://www.keepercoating.jp/corp/company/message/

つまり、谷社長は「やりたくない洗車の仕事」という発想を改め、「お客様に喜んで貰うのが楽しみ」だと発想転換したのです。

洗車業務でお客様に喜んで貰いたければ、お客様の車を綺麗にするしかありません。お客様の車をできるだけ綺麗にしたければ洗車をするスキルを上げ、常にお客様のことを意識して洗車しなければいけないのです。

「人が喜んでくれるのが楽しい」と実感した谷社長は、いつしか洗車という仕事が苦痛ではなくなりました。

お分かりでしょうか?

「洗車」という仕事を単体で見ると面白みがない作業になってしまいます。しかし、「人様に喜んで貰う」という目標を掲げた瞬間、作業はやりがいへと昇華するのです。

そのことに気づいたら谷社長はKeePer技研を上場企業まで成長させることができたのでしょう。

仕事とは、人の役に立つために存在するのが大半です。

そうであるのならば、「人の役に立てるのが嬉しい」と捉えるのが仕事に対するやる気を上げる方法ではないでしょうか。人のことを考えず、自分のことばかり考えているから仕事が楽しくないのです。お客様が喜ぶサービスを提供し、その対価としてお金を得る。これがビジネスの原則になりますが、これさえしっかり意識していればどの仕事でも楽しくこなすことは可能です。

仕事が楽しくないというのは、捉え方の問題です。

どの仕事も楽しくないのです。しかし、どの仕事も自分次第で楽しくなります。

「人様に喜んで貰う」という思考を身に付ければどの仕事でも天職になります。やりがいは本当に大切ですが、やりがいは自分自身で見つけなければいけないのです。


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