「暇なのかな」と思われた男が上場した話【佐野 陽光】

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佐野 陽光さんは東証1部に上場しているクックパッド(2193)の創設者です。


出典 of-watch.jp

 

私はクックパッドという会社が本当に好きで、クックパッドエピソードを読むことが多々あります。

 

クックパッドは多くのVC(ベンチャーキャピタル)に注目されていた会社でしたが、創業当初は上手くいかないことだらけでした。 VCがクックパッドへの投資を見送ったことにより、多くのVCが投資機会を逃したことを後悔しています。

 

これが一例になります。

 

>当時まぐまぐでアルバイトしていた佐野君が料理サイト作ってて、当時僕は、「趣味のサイトか~ ひまなのかな~」と思っていた。→月間UU2000万人のクックパッド

出典 https://www.facebook.com/taiga.matsuyama/posts/10200417729986473

 

元々クックパッドは趣味のサイトでした。

佐野さんが趣味でクックパッドを運営し、「料理の楽しさを他の人にも知ってもらいたい」という目的でサイト運営を続けていた結果、東証1部上場を果たすまでの超ビッグサイトをつくり上げることができたのです。

 

こういう風に書くと順風満帆な人生を歩んでいるように思えますが、クックパッドは黒字になるまで「10年」という歳月を要したのです。

 

なぜ経費がほとんどかからないサイト運営ビジネスで10年も赤字が続いていたのか?

 

元々クックパッドは「料理を楽しんで貰う」という目的があったため、クックパッドの理念に合わない広告は全て断っていたのです。

 

要するに「クックパッドを利用してくれるユーザーの皆様に楽しんで頂くために、クックパッドに合わない広告は載せない」という手段を取っていたのです。

 

これだと赤字が出るのは当たり前ですね。

 

また、2005年にクックパッドは500円の有料課金を行なっていたことがあります。

 

結果的に有料課金サービスは2ヶ月で廃止され、有料課金サービスを利用したユーザーに対して全額返金を行なっています。その頃のクックパッドはサーバー代を払うほど困っていた時期であり、クックパッドに勤めている社員は月給5万円という状態でした。

 

要するにめちゃくちゃ儲かっていなかったのです。

 

儲かっていない時期に有料課金サービスを廃止し、全ユーザーに対して返金する。これ、行なうことできますか?

 

クックパッドが重視しているのは「ユーザー」です。

 

お金じゃないんです。ユーザーなんです。

お金目的だったらとっとと広告を貼ったり有料課金システムの徹底化に努めたりすれば良いのですが、佐野さんは何年もの間当初の理念を忘れることはありませんでした。

 

「料理の楽しさをもっと広めたい」


出典 www.shigotoba.net

 

徹底したユーザー重視のサイト運営スタイルが月間UU2000万人を獲得する超ビッグサイトへと成長させることができたのです。

 

佐野さんは「多くの人に料理の楽しさを広める」という大義を抱いていました。

 

大義を貫き、ユーザー重視のサイト運営を続けていたからここまでクックパッドが流行ったのだと分析しています。

サイバーエージェントも収益に目を向けないで「ユーザー数とPV数だけ増やすことを目的にする」という戦略を実施して大躍進を果たした過去がありましたが、結局webサービスというものは収益にこだわってはいけないと思っています。

 

サイトを運営している以上、当然のことながら黒字を出さなければいけません。

 

しかし、収益確保だけにこだわり過ぎるとサイトの質が低下し、結果的にユーザー様の利便性が低下し、サイトが成長しないのが現代のwebサイト運営ビジネスの本質ではないかと考えています。

 

「10年連続で赤字だったけど頑張った。月給5万円だけど頑張った。サーバー代が払えないくらい貧乏だったけど頑張った」

 

これ、捉えようによっては美談になりますが、私が注目したいのはそんなことではありません。

本当に注目しなければいけないのが「どれだけ辛い状態でもユーザー重視の姿勢を崩さなかったクックパッドの理念」です。

 

私は本当にクックパッドが素晴らしいと思っています。

 

口だけ言うなら簡単なんですよ。「ユーザー様が喜ぶサイトを作る」というのは。しかし、現実にそれを成し遂げて上場を果たした会社がクックパッドなんです。

 

「損して得を取れ」という言葉がある通り、ビジネスを継続したいのならばとにかく「お客様が喜ぶ価値」を提供しなければいけません。

 

クックパッドの場合、ユーザーが喜ぶ価値は「レシピ情報」です。

 

サイト運営は軌道に乗るまで時間がかかることが多いです。

しかし、一度ブランドを築けばクックパッドのように躍進を果たすことは可能です。私はクックパッドのユーザー重視の理念を本気で見習い、佐野さんの「大義を抱いて社会に貢献する」という考えの大切さを心から理解したいと思っています。

 

今後、伸びるwebサービスは「ユーザー志向」が徹底されているサービスです。

 

クックパッドのように初めは儲からないかもしれませんが、ブランドが確立され、認知度が高まったら大躍進を遂げることが可能です。現在、クックパッドは16億1400万円の純利益を獲得している持続的成長企業として活躍しています。

 

「ユーザー重視運営」がクックパッドをここまで成長させることができたのです。


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