安定株の配当利回りはそこまで高くない?

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よく、「安定株の配当利回りは高い」と主張している人が多くいらっしゃいますが、その情報は正しいのでしょうか? 業種全体の配当利回りを平均すると、安定株の配当利回りはそこまで高くないことに気づきます。

安定株に属している業種は医薬品業界と、電気・ガスなどのインフラ業界になります。


医薬品はこれからも安定した需要が見込める業界ですし、電気やガスは人間が生活するための必需品になっています。これらの会社のデータを調べて、本当に安定株の配当利回りは高いのか検証してみます。

なお、今回のデータは東証一部に上場している企業に限られます。

【医薬品業界の平均配当利回り】

2013年7月22日現在、医薬品業界は東証一部に上場している企業だけで38社存在します。

医薬品業界に属している会社は財務体質が健全で、配当金も多く支払ってくれる企業が多いというのが鉄板の情報になっていますが、本当にその情報は正しいのでしょうか。

2013年7月22日の医薬品業界の平均配当利回りは2.03%になります。

東証一部に上場している全企業の平均配当利回りが1.94%なので、平均より少しだけ配当利回りが高いと判断することができます。しかし、驚くほど配当利回りが高いわけではありません。

正直なことを言ってしまうと、2.03%の配当利回りはそこまで高いわけではないのです。個別銘柄に注目すれば配当利回りが5%超えている株はごろごろ存在します。

しかし、一部の企業に注目すると、医薬品業界の中にも配当利回りの高い企業があることに気づきます。

医薬品業界の代表的な会社は、武田薬品工業(4502)です。

武田薬品工業は有利子負債が実質的にゼロで、現在の配当利回りが3.93%と高い水準を維持しています。しかも、武田薬品は安定配当に定評がある会社なので、1株180円の配当金支払いを続けている魅力溢れる会社になります。

医薬品業界全体で見ると配当利回りはそこまで高いわけではないのですが、一部の企業に注目すれば配当利回りの高い会社を見つけることができます。

安定株を保有しつつ、高い配当金を受け取りたいと考えている方は業界全体の配当利回りを参考にするのではなく、個別企業に注目した方が良いのです。

【電気・ガス業界の平均配当利回り】

2013年7月22日のデータでは、一部上場企業の電気・ガス業界の平均配当利回りは1.99%となっています。

一部上場している全企業の配当利回りの平均が1.94%なので、電気・ガス業界の方が配当利回りは高いと言えます。しかし、これも大げさに騒ぎ立てるほど高い配当利回りではありません。

たった0.05%しか差異がないため、安定株の配当利回りが高いというのは少々言いすぎです。全業種の配当利回りの平均を上回っているのは確かですが、大した差がないのは事実です。

電気・ガス業界で1番配当利回りが高い会社は、北海道瓦斯(9534)になります。

北海道瓦斯は地方都市ガスの大手であり、現在の配当利回りは3.16%になります。配当金の利率は悪くないのですが、そこまで賞賛するほど良いというわけではありません。

東証一部に上場している電気・ガス業界で配当利回りが1番高い会社が3.16%というのは、少々残念です。高配当を目的としている人はインフラ株は物足りないかもしれません。

以上のデータから分かる結論は以下の通りです。

・安定株だから配当利回りが高いとは限らない

・業界全体の配当利回りは大して変わらない

・配当金狙いで株式投資をするのなら、配当利回りの高い株を選ぶべき!

安定株の魅力は配当利回りではなく、「安定した配当金を受け取れる」という部分が大きいのです。配当利回りを求めるのであれば、安定株にこだわる必要はありません。


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