会社の実力=株の価値ではない

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多くの人が勘違いしているのですが、会社の実力=株の価値ではありません。


こうした勘違いをしている人が多いから、個人投資家の9割は負け組になってしまうのです。

「何を言っているんだ? 会社の実力を判断して株を買うのが普通だろ?」と思う人も多々いらっしゃると思います。

これはある意味正論ですが、会社の実力を過信しすぎると株式投資で負けます。

例えば日本で1番最強な企業はどこでしょうか?

私はトヨタ自動車(7203)だと思っています。2013年に9621億6300万円の純利益を得たトヨタ自動車は世界に名を轟かせる超ビック企業として輝いています。世界的な知名度も高く、「日本最強企業」として君臨している事実を拒むことはできません。

では、トヨタ自動車の株を買っていればそれで良いのでしょうか?

現在のトヨタ自動車は非常に割安で、例を出すのには不適切なのが残念ですが、トヨタ自動車より優れた株はたくさん存在します。「トヨタ自動車より優れた会社は少なくても、トヨタ自動車より優れた株」は確かに存在するのです。

言っている意味が分からない人が多いと思うので、詳しく説明させていただきます。

株式投資で儲けるために重視しなくてはいけないのは「株の価格」です。物には適正価格というものが存在しており、適正価格より安く売られている株は買い、適正価格より高い値段で売買されている株は売りです。

この基本原則を守れば株式投資で儲けるのは容易です。

例えばA社は特定の事業で世界ナンバーワンの実力を誇っている企業ですが、1株価格は5000円です。A社の本来の実力を分析すると株の適正価格は3000円ですが、「会社のブランドと知名度」を高く評価されて株価が割高な状態です。

一方、B社は業界で5番目を維持している中途半端な会社です。

売上高は業界で5番目を維持しており、ナンバーワンを獲得しているわけではありません。

そのため、投資家からの評価も低く1000円程度で株が売買されています。B社はPBRやPERが低く、会社の本来の価値を計算すると株価は2500円くらいあるのに、1000円という安値価格で株が取引されているのです。

さて、どちらが優秀な株になるでしょうか?

会社として評価するとA社の方が優秀です。ナンバーワンの実力を保っている事実は素晴らしく、就職先として考えてもA社の方が魅力的に映るでしょう。

しかし、株として評価すると圧倒的にB社の方が優秀です。

ここで注目して欲しいのは「適正価格」です。A社は適正価格より高い値段で株が取引されているため、株が「割高」な状態です。そのため、A社の株を買って儲けるのは大変困難となるため、投資家はA社の株を買ってはいけないのです。

一方、B社はA社より実力が劣っていますが「適正価格より安い値段で株が取引されている」ので、投資先として大変魅力です。

「株というものはいずれ適正価格に戻る」という考えに基づき、会社の価値よりも安い値段で取引されている株を狙うのが株式投資で勝つ秘訣になります。

そう考えると会社の実力と株の価値は比例していないことが分かります。

A社が将来性に長けており、「成長力が凄まじいから現在の株価が割高でも問題ない」という場合もあります。この場合ケース・バイ・ケースになるのですが、どうせなら「成長力に長けている割安株」だけに投資するように心がければ株式投資の勝率はグンと高まります。

簡単な原理なんですよ。

本来、1本1000円の価値を保っているトマトジュースが300円で売られていたとします。


このトマトジュースを買うか否かが重要になるのです。普通、1本1000円もするトマトジュースを購入する人は少ないでしょう。しかし、そのトマトジュースは原材料にこだわっており、最大の価値を濃縮したトマトジュースだから1本1000円が適正価格になるのです。

しかし、このトマトジュースはあまりにも売れないため、1本300円で叩き売りされている状態です。

1本300円でも、他のトマトジュースを比較するとまだ高いと判断する人は絶対にこのトマトジュースを買うことはありません。ですが、「物の適正価格」を分かっている人はこのトマトジュースを絶対買うと思います。

適正価格より安いから当然です。

株式投資も同じです。適正価格より安く売られている株が優秀な株であり、適正価格より高い値段で取引されている株は、「いくら会社が優秀でもダメ株」に該当するのです。

会社の実力=株の価値だと信じている方は、この原理に気づくことが難しくなります。

株の価値を調べたければ「割安性」を分析しなくてはいけないのです。会社の価値より株価が安かったら「株の価値は高い」と判断することが可能になりますが、会社の価値より株価が高かったら「いくら会社が優秀でも株はダメ」なのです。


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